一目見た瞬間に「あ、これは本当に性格の良い人が考えた企画だな」っていうのが、僕の感覚であったりする。

 

Splatoonのゲーム設計

その最たる例が任天堂の「Splatoon」シリーズ。スプラトゥーンシリーズは今Nintendo Switchで「2」が出ていて絶賛大人気のタイトルだ。

このゲームはTPS(三人称シューティングゲーム)と呼ばれる、見下ろし型のシューティングゲームで、しかも「インク」を撃つ。そして何より凄く良いなあと思うのはルールの根本にあるのが「インクで壁や床を塗った面積を競う」っていうルールだ。それは、敵となる対戦相手を撃つことがゴールでは無いことを意味する。

WiiUは持っているので、初代のスプラトゥーンはやったことがあるんだけど、このゲームの設計が本当に素晴らしい。

オンライン上で4人チームを組んで相手チームと戦うんだけど、敵を撃ったり撃たれたりしても、基本的にはすぐホームポイントで生き返ることができるし、何より死ぬときの演出がとても可愛い。もちろん自分も相手も真剣に戦ってはいるのだけれど、なんだか小学校のときにケイドロ(警察と泥棒で分かれて戦う鬼ごっこ)してるような気分になるのだ。試合が終わってまたマッチングが始まると、さっきまで敵だったプレイヤーが今度は仲間になったりと、細かいトコロまで配慮が行き届いた設定にイチイチ感動する。

これなら、全世界の子どもをもつ親が「まあ買ってあげてもいいかな」ってなるのも分かる。絶対に、子どもがいるお父さんお母さんたちが集まって企画会議を重ねたに違いないと思うんだよね。

 

おこさま相談室(Milk Japon)

他にもいろいろあるのだけど、ゲーム以外だと「Milk JAPON」のオンライン版に連載してるシリーズ記事がとても素敵。その名も「おこさま人生相談室」。大人の悩みを子どもが答えるという、割と既視感もあるかもしれない連載企画なんですけど、これがとてつもなく良い。

 

いつかおとなになったら私は賢く聡明になって、世界の何もかもを理解して、どんな悩みも困難も解決できるようになるものだ、と信じていた。

なぜなら、こどもは、わからないことや困ったことがあれば、おとなたちに相談するように教えられていたし、実際、学校やテレビやラジオでは、いつだって立派なおとなたちがもっともらしく様々なことに答えてみせていたから。

しかし、私はすっかりおとなになって、こどもの親にまでなったものの、未だ賢くなれそうな気配がない。そもそも今おきている戦争のことからスーパーマーケットで手にする食べ物のことに至るまで、私にとって世界は未だ理解も納得もできないことだらけである。かくして本日も私は、大きな、あるいは、小さな悩みにまみれて、どうにか生きている。

よくよく考えてみれば、年を重ねたからといって偉くなれるわけでもないし、いつも正しい答えを知っているとはかぎらない。

おとなだって悩むこともあるよね。

ひょっとすると、こどもの方が答えを知っていることだって、たくさんあるかもしれないよね。というわけで、おこさま人生相談室、はじめました。

– – – おこさま人生相談室のはじまり(Milk JAPON WEB)

 

例えば、最新回のお悩みは「やりたかったお仕事なのに、わたしには向いていないのでしょうか」というもの。

 

 

これに対して今回の相談役になってるAruさんの答えは。

 

──ところで、生うにさんは、そもそも、たのしくないけれど上手にできていた前の仕事ではなく、ミスばかりしてもこのずっとやりたかったお仕事をした方がいいのでしょうか?

A うん。やりたいのをやった方がいい。Aruはそう思う。

──どうしてAruさんはそう思うのでしょうか?

A だって、やりたいことができなかったら、ちょっとやだし、もっとやりたかったのに、みたいに思うから、先にやったほうがいいと思う。

──では、生うにさんが、このやりたかったお仕事をこれからがんばって続けられるためには、どうしたらよいのでしょうか。

A なんか、勇気みたいなのをだしてあげたい。

──どんな風にでしょうか?

A いま嫌なことだから、一回たのしくなってから……また、たのしいことをしてからやったら、気分がなおって、またやりたいって思うかも。

– – – お悩み14:やりたかったお仕事なのに、わたしには向いていないのでしょうか。

 

やっぱり素直って強いよね。

 

何より良いなあって思うのは、この聞き手になっているインタビューアーで、変に子どもの目線にへり下るんじゃなく、対等に一人の相談役にちゃんと相談してる体裁になっているのが見事だ。

こういうやりとりって、ただ単にこなせばいいわけじゃないから、相当気も遣ってるんだろう。だからこそ一切それを感じさせずに子どもの自由で伸び伸びした答えを引き出すことに成功してる。

最後に子どものハッとする一言を、イラストレーターが書き起こして画像(PDFにして印刷した後に張り出せるようにしてるのもまた良い)にしてるんだけど、今回の答えはこちら。

この連載、僕は東京でタクシーに乗っていたときに偶然広告を目にしてたどり着いたんだけど、もっといろんな人に知って欲しいなあと思う。話題にもなってないんだけど、こういうのを地道にやっているひと本当に尊敬する。

よかったら皆さんも覗いてみてください。

 

Refference

・小林エリカ – おこさま人生相談室