この前公開したPodcastでも言及してみたのだけれども、Wikipediaの記事本文のなかから「五・七・五・七・七」になっている文章をピックアップして紹介する偶然短歌botがとても面白い。

偶然短歌(Wikipedia)

偶然短歌とは、文字列抽出プログラムを使って、日本語版ウィキペディア上の文章から自動で抽出された、五・七・五・五・七のモーラをもつ文字列のこと。文字列抽出プログラムの作者は、いなにわ。2014年12月に偶然短歌をつぶやくbotが登録され、翌年の2015年頃から話題となった。

プログラムは作者が偶然生まれた五・七・五・七・七を短歌として紹介するツイートを見て、それがおもしろかったことから、プログラムを組み始めたという。偶然短歌は、形態素解析エンジンMeCabを使って文字数をカウントし、独自の抽出法則で文字列を抜き出して作られる。作られた短歌は5・7・5・7・7時間の間隔で、botによってツイートされている。

プログラム作者のいなにわと随筆家のせきしろの共著によって『偶然短歌』(2016年8月9日、ISBN 978-4-8641-0506-4)が著された。『偶然短歌』では生成された数千の短歌の内、特に優れているもの100首をせきしろが撰び抜き、掲載している。この刊行によって偶然短歌愛好者が増加したという。

「よく分からないけど、なんか深い」という感じが、たまらなく良い。

Wikipediaは百科事典なので、その文章はとても説明的だ。ただ、それを強制的にシャットダウンさせてしまう文章フォーマットをあえて持ち込むことで、独特の味わい深さみたいなものがにじみ出てくる。

デジタルなネットワーク上に保存されている無味乾燥な文章が、ほんのちょっとした工夫を施すだけで、広大な世界を想像させる。

こうして見ると、何か世界の真理の一端に触れたような気にもなる。

短歌の自動ツイートを続けるTwitterはこちら→ 偶然短歌bot

 

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