Google Mapのルート機能を、Germinの管理アプリケーションに連携させて、もっと簡単に登山ルートやサイクリングルートを作れないだろうか?と思ったので、あれこれ試してみて、せっかくなので記事にしました。2018年現在、これがもっと有効なベストプラクティス!かなと。手っ取り早く連携方法を知りたい方は、見出しからジャンプ可能です!

ちなみに、そのほかに準備したものは走ってみた感想とともに別の記事にまとめてみました → 【初心者向け】ロードバイク未経験者が沖縄で60km走破したときに準備したもの

サイクリングに登山用GPSは使えるか?

二度とチャレンジしないのにサイコンは買いたくない

会社の先輩と、沖縄で60kmぐらいのサイクリングにチャレンジしようということになり、就業時間後の会議室で作戦会議をしたところ先輩が「サイコンって誰か持ってる?買ったほうが良いかな?」と一言。

サイコンというのは「サイクルコンピューター」の略なんですが、移動速度や移動距離をトラッキングできる小型のコンピューターのこと。高いものだと液晶ディスプレイにマップを表示してルート案内してくれたりと、とても便利なのでロードバイクに乗っているひとは自転車につけていることが多いです。

安価なものだと2000円ぐらいからあったりはするんですけど、正直金輪際ロードバイクで60kmも走ることは無いと思うし、このためだけに買うのは勿体無い。そこで思いついたのが「持っている登山用のGPSをサイクリングに使えば良いじゃん」というアイデア。僕の持っているGerminの「Oregon750TJ」という登山用GPSも、地図とルート案内機能や(GPS捕捉の)移動速度表示やら、ある程度共通して使えそうな機能は多い。これ持っていけばいいじゃん。

Oregon750TJの実力

で、問題の僕が使っている「Oregon750TJ」について。僕は遭難して他人に迷惑をかけるのだけは避けたいと思って使ってます。富士登山とか、かなり整備された登山道なら正直こういうナビは不要ですが、アルプスとか六甲縦走ルートのこみ入った道を正確に歩くには超絶便利。GPSの調子がいまいちでもGPS、磁気ジャイロセンサーの連携で、かなり正確な現在位置を把握して、次に進むルートを教えてくれるので、安心して登山することができます。

結構頑丈なので、一度岩場に落としたことあるんですけど、画面割れもなく使ってます。

Germinというメーカーは登山向けGPSだけではなく、実際にはサイクルコンピューターとか、最近ではスマートウォッチも発売していて、地図情報+位置情報が重要なアクティビティにはとても重宝されてます。フルマラソンを走る市民ランナーも近頃じゃ多いので、GPS機能がついたGerminのスマートウォッチは結構人気ですね。

ルートを作るには「Germin BaseCamp」が便利

Germinの製品をもって登山するときには、あらかじめ登山ルートを設定しておけば、Oregonデバイスに表示させて現地でルート案内してもらうことが可能です。デバイス単体でルートを設定していくことも可能ではあるのですが、ルート設定をするときは画面の大きなパソコンでやったほうがルートを俯瞰しやすいので、パソコン向けの公式アプリケーションを使うのがオススメ。僕の場合は、Windows/Macでも対応している「Germin BaseCamp」というアプリケーションで、あらかじめルート設定をして、Oregonにルートデータを取り込んでいます。

BaseCampというアプリケーション単体では上のように簡易地図しか表示してくれないんですが、これにGermin製品を登録すると、自分が持っている地図に応じてルートを計算してくれます。要するにOregonデバイスのなかに入っている地図を参照しながら、ルートを設定することができるっていうこと。

上のケースだと登山道なのでそんなに分岐は無いですね。実際登山ルートを設定するのは結構簡単で、登録されている宿や山頂をつないでいくだけで設定することができるので、短時間でルートを設定することができて、とても便利です。

俺の地図だとサイクリングのルート設定が面倒だ問題

というわけで、早速サイクリングルートをBaseCampで設定しよう!と思ったのが一昨日。そこで気づいたんですが、いつもやっている「点と点を繋いでルートを確保する」というやり方だと超絶面倒臭い。

というのも、Oregonデバイスにインストールしている地図って国土地理院の「日本詳細地形図2500/25000」なんです。つまり地形地図なので、「休憩ポイントとしてローソンを登録しておこう」とか思っても、BaseCampの検索結果として出てこない。これはかなり致命的で、いちいち休憩ポイントになるコンビニやカフェ、お食事処の緯度経度情報を探してきて登録する必要があるわけです。

というかそもそも、沖縄で60km走るルートを設定するときに使ったのがGoogleマップだったんですよね苦笑。

せっかく、なけなしの後輩力を駆使して、諸先輩方の体力を考慮しつつサイクリングルートを設計したのに・・・。しかも、天下のGoogle先生だからいろんな端末に送信できるだろうと思っていたんですが、Googleマップサイトからはどうやらできないらしい。

どうにかしてGermin BaseCampとGoogleマップを連携できないか

この「Germin BaseCamp、Googleマップと連携できない問題」をなんとかしたい。そう思っていろんなブログやウェブサイトを覗いてみたのだけれども、分かりやすい解説が全然無い。しかもかろうじて発見できた動画は海外のもの・・。というわけで、なんとか連携させる方法はないか、あれこれ試してみた結果、Google Earthを使うのがもっとも効率的だという結論に。以下、その方法をメモしておきますので、連携方法を探している方はぜひ参考にしてみてください。Twitterに感想でもいただけると嬉しいです。

 

GoogleマップからGermin BaseCampに地図を連携させる方法

用意するもの

いろいろ試した結果、Googleマップから位置情報の出力はできない、という驚愕の事実が判明したので、今回用意するものは「Google Earth」のなかに入っているマップを使います。さらに書くと、ウェブサイト版のGoogle Earthではなく、パソコン向けアプリ版のGoogle Earth(プロ)が必要。ちなみにプロって書いてあるけど、無料です。そしてGermin BaseCampアプリ(これも無料)。こちらもパソコン用のアプリケーションを公式サイトから用意してください。ちなみに日本語対応してるのでご安心を。ただし、Win版とMac版でDL先が異なるのでご注意を。あとは地図が必要なので、お手持ちのGerminデバイス。今回は僕の持っているOregon750TJを前提として手順を書いていきます。

大まかな手順

手順としては下記の通り。

  1. Googleマップで大まかなルートをあらかじめ作っておく
  2. 休憩ポイントをGoogleマップから控える
  3. Google Earthで休憩ポイントを検索し、全部お気に入りに保存
  4. 検索したポイントだけのルートをGoogle Earth上で作成
  5. 位置情報データをKMZファイルとして書き出す
  6. KMZファイルをGermin BaseCampで読み込む
  7. BaseCamp上で道路に沿ってルートを補正(した後、トラック化)

パッと見、ものすごく面倒そうですが、実際に地図連携に必要なのは3~6までの作業で、あとはBaseCampを普段使っている方であれば、すんなり理解できるものかなと思います。

STEP 1:Googleマップでルートを作成して構想を練る

すでにルートは決めてあるんじゃい!という方は飛ばしておいて構いませんが、大まかなルートを作成するにはGoogleマップが便利なので、僕はまずGoogleマップのルート機能で行程を考えてみました。Googleマップってコンビニのマークとかあるから、ロードバイクのサイクリングなら休憩ポイントを探すのにむっちゃ便利なんですよね。

出発地点と到着地点を設定したら、経由地をバンバン追加していきます。下の画像でいうと「目的地を追加」をクリックして、探した休憩ポイントをガンガン追加していくと、上のようなルートが完成します。

冗談で検索してみたけど、天竺までけっこう近所ですね。おれもお経もらいに行こうかな。Googleマップではルート距離なども勝手に計算してくれるので、休憩ポイントごとの距離もあらかじめ把握しながらルート設計が可能。とりあえず、以上で西遊記のルートが完成です。

STEP 2:Google Earthで位置データを作成

ここから必要なのが、Google Earth。間違えないようにプロ版をお使いください。起動するとスケール大きめの地図が出てきます。

左上にあるのが検索窓。ここから地球上のあらゆるスポットを検索可能ですが、間違ってもエッフェル塔ってどこにあるのかな?とか検索しないようにご注意ください。そのまま仮想観光ツアーから戻ってこれなくなります。

ほんで、先ほどGoogleマップで完成させたルートから、休憩ポイントを検索してみると、バッチリ出てきますね。これをお気に入りに保存していきます。

検索結果は検索窓のすぐ下にA、B、Cと候補が表示されていきます。今回はちゃんと下調べしているので、Aの1件だけですね。これを右クリック(僕のMacだと2本指タップ)すると、この情報を使ったメニューが表示されるので「[お気に入り]に保存」を選択してください。

これを繰り返すと、お気に入りにルート上の休憩ポイントがどんどん溜まっていきます。僕の場合はお気に入りのなかに「Okinawa 60km」というフォルダを作ってまとめてみました。フォント設定がおかしいみたいで、フォルダ内の文字が見切れていますが、マップを見ると大丈夫そうです。

これでポイントを打つ準備ができたので、ルートを作っていきます。Google Earthの「追加」メニューから「パス」を選ぶとパスの作成ウィンドウが開きます。名前は「test」とかで良いです。日本語にすると読み込みエラーの原因となるので、英字で命名しておくことをオススメします。

このウィンドウは開いたままにして、パス(Google Earthでいうルートのこと)を作成してからOKボタンを押すようにしてください。

次に、パスの作成ウィンドウを開いたまま、先ほど休憩ポイントとして設定しておいた場所をクリックしていきます。上下左右ボタンでマップは移動できるのと、Macなら2本指のスクロールで拡大縮小も可能です。点を打つ場所を間違ったときはdeleteボタンを押せば直近で打った点から削除していくことも可能なのでご安心を。

完成すると休憩ポイントを結んだ星座のような状態のルートが完成します。これができたら、先ほどのウィンドウのOKボタンを押してください。

そうすると、お気に入りフォルダのなかに「test(命名した名前ですね)」という名前のパス(ルート)フォルダができます。これを星座の状態のまま書き出します。testというパスにカーソルを合わせて右クリック(Macなら2本指のスクロール)すると、メニューが出てくるので「名前をつけて場所を保存」。保存ウィンドウが出てくるのでデスクトップとか任意の場所に保存してください。

保存すると「test.kmz」というファイルが出来上がります。このKmzというのは位置情報を保存するフォーマットで、この規格に準拠したアプリケーションなら理論上はどのアプリでも先ほどの星座を復元することが可能です。というわけでGoogle Earthでの作業はここまで!

STEP 3:Kmzファイルを元にGermin BaseCampでルートを作成

さて。Germin BaseCampを開いて沖縄をみて見ると、まだ何も読み込んでないのでルートはできてません。

ここから先ほどのkmzファイルを読み込みます。左のリストのマイコレクションから読み込みたいフォルダを選ぶか、作成しておきます。今回はテストなので「test」というフォルダをマイコレクション内に作成しました。

保存先のtestフォルダを選択した状態のまま、メニューの「ファイル」にカーソルを移動させてみると「“test”にインポート」という選択肢があるので、これを選択。kmzファイルを選ぶように言われるので、先ほど保存した場所から「test.kmz」を選択します。

これで星座が復元できました。

次にこのトラック情報をルート化してみます。左下にtestというトラック名が表示されているので、ここにカーソルを合わせて、右クリックメニューから「トラックからルートを作成」を選択してください。

まずルート情報が派手めに表示されます。左下のtestトラックの上に山マークの「test 1~14」みたいなコースができていると思います。

さらにルートウィンドウが表示されます。これは先ほどGoogle Earthで登録した地点情報ですね。「test 1」は出発地点で、14が到着地点。右上のアクティビティプロファイルは、念のため登山からサイクリングにしておきましょう。アイコンが自転車マークになります。

ロードバイクで走っているときに、次の地点がコンビニかお食事処か分かったほうが便利だと思うので、一応リネームしておきます。試しに「test 1」をクリックすると名前を変更できるウィンドウが現れるので、適宜変更してください。

さらに点だと分かりにくいので僕の場合は「ウェイポイント」にしてしまいます。Oregonデバイスでマップを見たときに旗を立てた状態になるので便利です。

この星座の星になってる部分にカーソルを合わせて右クリックメニューを出すと、ウェイポイントを作成という項目があるので、それを選択。

ウェイポイントのウィンドウも先ほどのトラック上の地点情報と似たようなウィンドウになっていて、任意の名前をつけることが可能です。ここに「休憩1 ローソン」とか入れていくと分かりやすいです。

ウェイポイントを作成する方に注意ですが、ウェイポイントは作成しただけではルートのなかに入りません。ウェイポイントを作成した後は、メインウィンドウの左下にウェイポイントが一覧で出現するようになるので、右クリックメニューから「ウェイポイントをルートに追加」を選択してルートに追加するようにしてください。

追加しちゃうと、ルート上では最後の到着地点に追加されてしまうので、順番は適宜入れ替えるなりしてぐちゃぐちゃにならないようにご注意を。

STEP  4:意図したルート案内になるよう微調整を

登山道であれば道の分岐は少ないので、このデータをOregonデバイスへ飛ばすのも良いですが、今回は登山道ではなくサイクリングコースなので、誤って国道ではないルート案内をしてしまう可能性もあります。そこで、この星座状態のルート案内を修正していきます。

例えばこんなルート。道路シカトしてます。これでも十分道案内はしてくれるんですけど、僕としては自転車なので国道沿いをずーっと走るようなルートで案内して欲しい。

というわけで、このピーン!と伸びてしまったラインを修正します。方法は簡単で、まっすぐ伸びた線を下にずずーっと道路まで引っ張っていけばOK。線を移動する度に、「ホントに変えちゃう?」みたいなメッセージが表示されるので、間違えれば取り消すことも可能です。

僕のようなチキン野郎だと、限りなくリスクを減らすために、道路に沿って綺麗にラインを引きたい!とか思いがちですが、ポイントが多すぎるとデバイスでいざ使おうというときに読み込みに時間を食ってしまうので、だいたいでOK。道がたくさんあるのは市街地だけなので、そこさえ押さえていれば問題ないかなと思います。

ついにかんせーい!というわけで、完成したルートを左リストから選択して、「デバイスに送信」を押せばお手持ちのGerminデバイスに送信できるようになります。

 

まとめと考察

スマホより登山向けGPSかサイクルコンピューター

最近ではスマートフォンをロードバイクに取り付けるケースも多いみたいですが、IT企業にいる身からするとスマホのGPS機能は(仕組み上)バッテリーをものすごく食うので、登山にしろサイクリングにしろ4~5時間を超えるアクティビティの場合であれば、僕はオススメしません。道に迷ったり、最悪のパターン具合が悪くなったりしても大丈夫なように、予備のスマホバッテリーを持ち歩くか、今回紹介したような専用のGPSをオススメしますね。

ウェイポイントあたりの設定は順番を検討して見て良いかも

あれこれ試してみましたけど、kmzファイルを読み込んだ後は、ルートを作る前にウェイポイントをつくってから、ウェイポイント経由でルートを作成していっても早いかも。いま記事を書き上げてから気付いちゃったけど苦笑。市街地をロードバイクで走るタイミングがあれば、今度試してみることにします。

登山向けGPSでも十分使える

Oregon750TJのような上位機種は、あらゆるアクティビティに対応しているので、今回試したようなサイクリング向けのルート案内も十分可能。船に乗って沿岸まで釣りに行く時でも使えます。僕は、今回の方法でも特に問題は無さそうとは思ったんですが、唯一不満を言うなら、サイクリング向けのマップと、Germin BaseCamp上での自動ルート選択機能があると、もっと便利なのになあという感じ。ただしこれはBaseCampのアプリケーション上の問題でもあるので、今後に期待ですかね。僕としては十分満足です。

Amazonでは並行輸入品しかなくて超高額ですが、買うならGerminのサイトから購入しても良いかと。

Oregonシリーズをサイクリングで使うならマウントを

僕は登山メインなのでOregonを愛用しているのですが、これをサイクリングで使おうとすると、実際にはロードバイクに取り付けるためのオプションが必要です。ロードバイクで走行中に片手で操作したりすると事故のもとなので、きちんとバイクに取り付けてから操作するようにご注意ください。

Germinの各種サイコン

Germinでも安いものは評判悪い模様。良かったらコメント欄をチェックしてみても良いかもしれません。

自分の場合は命を預けるに等しいものとして高めのOregonを使ってますが、サイコンでも価格帯によってコメント欄が全然違う感じだね。

 

追記:走ってみた感想

ウェイポイントは交差点毎に打ったほうが良かったかも

市街地で2~3回道を間違えたんですが、ウェイポイントが近くたびにアラートを出してディスプレイをONにできるので、直線道路以外であれば割と細かめにポイントを打ったほうが良かったかも。不安になればなるほどGPSのディスプレイを見る羽目になって、ロードバイクのバランスを崩しかねません。適切なタイミングで知らせてくれるように設定しておきましょう。

 

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