クライアントへのプレゼン、というか提案を行うときに如何に“印象に残る提案”をするか、というのは名古屋のみならず広告会社にとって死活問題です。
以前局長と飲みに行ったときに言われたのが、「商品よりも“自分”を売り込めるかにかかっている」という話。そういう“+α”の部分が重要だっていうことの証左なのかもしれません。
で、自分はどうかというと、これがネックなのだけれども、オレ愛想が皆無なんですよねー(笑)そのあたりは本当に営業さん頼みにして、甘えているところがまだまだ大きいと自分でも思います。
プレゼンでの話術はともかく、自分たちが帰った後まで提案内容を印象に残すために、他には何ができるんでしょうか。
ずばりそれは“提案書そのものヴィジュアル”にかかってるんじゃないかな、と最近思うんです。提案内容はクライアントの課題をスマートに解決する最善の策が書かれている、ということが前提ですが、僕はその先の「それがどういう体裁で分かりやすく書かれているか」という部分も結構大事なんじゃないかなと思ったわけです。で、行きました本屋に。そして調べました。
僕が知りたかったのは、グリッドシステムっていうデザインの公式みたいなもので、簡単に言えば黄金比や基準線をもとに図や文字組のレイアウトを決定する方法です。ヨゼフ・ミューラー=ブロックマン(Josef Müller-Brockmann)というひとが、グリッドデザインの有名な手引書(Grid Systems in Graphic Design)を書いています。
ただ、¥6,261なんて高ぇよ、買えねぇよ、と思ったので他の入門書を中古で買ってみました。
結論から言うと、かなり面白い本でした。自然界の規則性が何故美しく見えるのか、っていう踏み込んだ話も少しあったりして、個人的にはフェボナッチ数列が、何で美しいとされているのかみたいな記事も興味深かったです。前半は幾何学の説明から入って、後半になるとポスターや工業デザインへの応用まで詳しく図解で示してあり、辞書的に手元に置いておいても使える本だなあって感じ。
とても面白かったので、試しに自分でもポスターをつくるつもりでやってみました。
PowerPointで作ったので、細かい部分にずれはあるんだけど、きちんと使いこなせればもっと綺麗に作りこめるかもしれません。
デザインの本と一緒に菊地成孔の「服は何故音楽を必要とするのか?」という本も買いました。パリ・モードと音楽の関係について書かれた連載をまとめた本で、今読んでてとても面白いのだけど、それはまた別のお話。