ゴールデンウィーク後半に入る前に、会社帰りに後輩と飲みに行った。
開口一番カミングアウトした内容が「クリエイターになりたい」ということで、そういう心づもりをしていなかったので驚いた。営業である彼は、「もともと自分はクリエイターに憧れているのだ。だから今の仕事が広告なのに全然クリエイティブではないので、一時期は転職まで考えた」とまで言う。
彼曰く「クリエイター的なスキルに憧れがある」とのことらしい。
「何がやりたいの?」と聞くと、「まだそれは分からない」という彼は、でも自分は何かクリエイター的なことがやりたい、そのスキルを身に付けたいのだ(最近はプロジェクションマッピング用のコードを書く練習をしているらしい)と語り、その姿に若々しさを感じました。
クリエイターといってもイロイロあるし、デザイナーもれば、ライターもいる。プランをつくるプランナーもいるし、クリエイティブディレクターという、クリエイティブのクオリティ管理を行うひともいたりする。最近では、エンジニアのこともクリエイターと呼んだりもしますね。幅を広げるならKindleやnoteで電子書籍を販売してみたり、ブログサイトを収益化したり、そういうひとも最近では「クリエイター」と呼ぶケースは多い。デザインができなくても、○○デザイナーとか○○プランナーと名乗るひとは多いから、「やってみたい」から入るそういう時代なのかもしれない。
後輩くんに的確なアドバイスは難しいけど、あえてアドバイスするなら、ということで「あれこれ考え込んだり、会社辞めようかモヤモヤする前に、手っ取り早く自分がつくりたいものを作ったほうが良いよ」とシンプルに伝えてみました。
「ものをつくりたいひと(ものを書きたいひと、というのも含まれる)」というのは、元来「つくることそのもの」がゴールになっているひとが多い。それで有名になりたいとか、お金を稼ぎたいとか、皆にそのスキルを必要とされたいとか、そういうのは完全に後付け。考える前に作り始めて、結果として仕事を受けるために事務所をつくったとか、何かそういうもんなんじゃないかなあと、相談されていて感じた。
飲みに行く前に、先輩とその話をしていいたんだけれども、
まあクリエイターとか、ぶっちゃけ名刺にクリエイターって書いたらなれるしなあ。ぶははは。
とその先輩は笑っていました。クリエイターにとって、正直肩書きってどうでも良いよなあ確かに、という気もします。むしろ作ったものがどうだったかとか、そういうところに神経がいってしまいがちなひとがクリエイター向きなイメージ。
最近ではそういう「クリエイターになりたい人向けのノウハウ」をnoteとかで売ってるひとも、いるにはいます。それは否定しないし、そういうひともクリエイターなんだろうけど、まあ考える前に作り始めてるひとが向いているような職種ではあるかなあとおも思ったり。
このブログは基本的には自分用にメモってるだけですが、もしこの記事を読んでいるひとで、クリエイターになりたいと考えているひとがいるなら、シンプルなアドバイスとして。
①クリエイター論やハウツーに目を通す前に、まず作りたいものを作ろう。なりたいクリエイターの作るものや、自分が素敵だと思えるものを熱量をもってつくるのが一番の近道
②誰からの評価が得られなくても、自分が納得できるほど良いものなら、ずっと続けよう。誰かがきっと見てくれるチャンスが来ます
という2点を贈っておきます。頑張れ後輩くん。