連休最初の土曜日は、金曜日から続いた会社の合宿で、東京だった。
東京に向かう新幹線から見えた雪は、足跡ひとつついていなくって、ダイブしたらさぞかし気持ちいいんだろうなあと思う。
いちめん真っ白になったグラウンドには、今日の試合が中止になったと連絡を受けても、「やっぱり誰かくるんじゃないかな」と期待した坊主頭の少年が三人ほどいて、今日はソフトボールの代わりにつくった即席の真っ白な球を互いに投げ合っていた。
という短文を思いついたのでメモしておきます。
いまの会社は結構いろんな合宿があって、部署のものもあれば、特定のグレードに属するひとだけが呼ばれるもの、謎のチカラでピックアップされるものとかいろいろある。大抵はホテルのイベントスペースを借りて、部屋とスペースを行ったりきたりの缶詰状態なんだけれども、これが年に数回ある。今回はブランドクリエイティブ部門の合宿で、企画大会。
一泊した部屋からは、閉鎖できないことで知られるレインボーブリッジが見えていた。
僕は戦略とコンセプトを発表したのだけれども、本来は企画まで考えろというお題だったらしく、すごい微妙な空気になって、合宿を終えました。
しかも、「コンセプト自体はブランドのことを考えていて、美しい」と言われた手前、「コンセプトだけ考えれば良いと思ってました」なんて言い出せずに、すごい微妙な気分で帰りの新幹線に乗った。ちょうど東京で夢破れて地方に帰ってくるひとの心境というのがあったら、まさにこんな感じなんだろう。そういう大事な局面で、凡ミスをするときがよくあるのは学生の頃から変わっていない。そんな僕も、もうそろそろ31である。
iPhoneでブラジルの近況などを読みながら、新幹線でうとうとしながら帰った。
ブラジルの首都はリオデジャネイロだと思っているひとが多いけど、本当の首都は「ブラジリア」という。むかし新聞で読んだことがあるけど、ブラジリアは人工的につくられた、世界初の「都市の」世界遺産だ。
ブラジリアという都市は飛行機のカタチをしていて、操縦席の部分に行政・司法・立法機関があって、翼の部分が住宅街やその他の施設という居住区域になっている。
こういうの見るにつけ思うんだけど、企画会議ぜったい面白かっただろうな。
だって会議中に「操縦席の部分に国会議事堂つくるの、超良くないっすか?」「えーやん。むっちゃえーやん」みたいな議事録があるんだろうなあと思うと、世界にはまだまだ面白い大人がたくさんいるんだな、なんて思います。
ブラジリアは整然とした計画都市だが、市内の移動は自動車による移動を前提にしているために、実際の市民生活を送るには不便である。
しかも、国家プロジェクトとして緻密な計画が練られて開発されたブラジリア市とは対照的に、周囲の衛星都市は無秩序に発展し、ブラジリアが位置する連邦直轄区内は州境の幹線脇を中心に土地の不法占拠など半ばスラム化しているところもあり、そうした衛星都市を都市圏とすることで成り立つブラジリア市もその影響を免れておらず、一口に成功したとは言い難い状況である。
莫大な建設費を一挙に投じて、巨大建築が立ち並ぶ理想都市を建設したブラジリアのアンチテーゼとして、低コスト、ヒューマンスケール、小さなプロジェクトの積み上げという街づくりを掲げ、成功したのがパラナ州のクリティーバ市であった。- – – ブラジリア(Wikipedia)
オチまである辺りがとても哀愁を漂わせるWikipedia記事だ。人類はいつも、失敗から学ぶから進歩がある。