「大仏の中に入れるって、昔のひとにとってはむっちゃスペクタクルよな」
鎌倉の大仏は初めて実物を見たのだけれども、(誰も写真は撮ってなかったが)背中に窓がついてあることに驚いたし、さらに言うと本当は中に入れるということも初めて知って感動した。奈良の大仏しかり昔のひとはよくこんな大掛かりなものを作ろうと思ったなあ、さぞ楽しい企画会議だっただろうなあと、大きな建造物を見るたびに妄想してしまう。
昔のひとは遊園地とかに該当するものが無かったはずで、強いて言うならそれに当たるのが日光東照宮とか大仏とかそういうものだと勝手に思っているわけなんだけど、そういう人の目に触れることを前提としているのであれば、やはり古来の人たちも「仏の中に入ることで生まれ変わる的なのどうでしょう」とか、「背中に窓をつけて、御仏の目線と気持ちを得られる、なんてどうでしょう」みたいなアイデアを出したひとが絶対にいるはずだ。スイカバーにチョコレートの種を入れようと進言したひとがいたのと同じぐらい素晴らしいアイデアだと僕は思う。
奈良の大仏は聖武天皇の鶴の一声が発端という話は有名だけど、おそらく鎌倉の大仏も発端はそういう武家の偉いひととかそういうひとだろう。でも「中に入れるようにしよう」というのは、ものすごく真剣に向き合ったひとしか出せないアイデアだと思ってて、少しでも参拝してくれたひとへのおもてなしがしたいな、楽しい1日になるといいな、みたいな想像力が無いと出てこないアイデアな気がする。
広告業界のトレーニングでよく「出回っている屋外広告やTVCMの想定インサイトを想像しろ」とか言われてるけど、昔のひとが作った大仏とかで想像したほうがよっぽど良いよなあと、感慨にふけりながら散策するのは楽しかった。
鎌倉はあいにくの曇りだったけど、上手く言えないけど由比ヶ浜はそれがまた良くって、なんというか、ピーカンに真っ黒に焼けたちゃらめのサーファーがウェイウェイやっているよりか、どんよりした天気の下でまばらなサーファーがたむろしているほうが、邦画っぽくて風景としてはリアルで好きだ。
雨上がりで蒸し暑い日に見る紫陽花はしっとり水分を含んでいて、カメラで撮るととても肉厚なように見えて、生き生きしている。紫陽花路のちょうど見頃の日に歩くことができて良かった。
鎌倉へ行ったのは梅酒でお馴染みCHOYAの体験型ショップに行くためで、彼女と二人で梅シロップと梅酒をつくってみました。梅シロップは1週間で完成するんだけど、僕の漬けた梅酒は4週間はかかるらしく、完成するのは当分先なので、砂糖とお酒が馴染むようにゆっくり攪拌するのが日課になっています。
待ち時間に注文できる梅ソーダ シロップは梅と金平糖を入れるだけ
梅雨が明けたらソーダ割りにして飲もうと思っている。