Taicoclubで衝撃を受けたバンド。
朝方の気持ちいい時間に始まったステージ。じゃがたらの「やらせろ、せーろ、せーろ、せーろ」というイントロとともに登場したメンバー。友達の @kfjd_ から「cero、超いいらしい」という前評判を聞いていて、早速ステージ前に。
とりあえず聴いてください。
About cero
調べてみたら、2012年のFujiRockにも出てました。そんでもってプロフィールはこちら。
バンドプロフィール
Contemporary Exotica Rock Orchestra 略してcero(セロ)。2004年に高城、荒内、柳で結成。2006年ごろからジオラマシーンとして活動する橋本が加入。
様々な感情、情景を広く『エキゾチカ』と捉え、ポップミュージックへと昇華させる。2007年、鈴木慶一氏(moonriders)の耳にとまりプロデュースしてもらう。その後、坂本龍一氏のレーベルcommmonsより発売された「細野晴臣 strange song book -tribute to haromi hosono 2-」収録の鈴木慶一「東京シャイネスボーイ」に参加。同レーベルコンピ「にほんのうた 第二集」に唱歌「青い眼の人形」のカバーを担当するなど、精力的に活動している。2011年、初の流通音源「WORLD RECORD」をカクバリズムより発売。本秀康氏による印象的なジャケットのイラストも相まって好評を得る。発売から少しして、柳が絵描きとしての活動に専念するため脱退。
現在、MC.sirafuとあだち麗三郎を迎えた編成でライブを行っている。2012年10月、2ndアルバム「My Lost City」を発表。– about cero(Official Site)
バンドイズムとポップソング
物心ついたときからクリスマスシーズンには山下達郎が流れていて、懐メロ特集では中央フリーウェイを聴くことができたぐらいの86年生まれの音楽好きにとって、ポップという言葉はJ-POPのソレ以上に意味を持っている気がする。
それは良質な楽曲という意味でもそうなんだけれども、例えばANAの「WEST」っていう曲。こういう奥行きのあるポップス、今っぽいなあなんて思ってて好きです。
で、今回紹介するのはcero。これまで2枚のアルバムのほか、細野晴臣のコンピに参加しています。
衝撃を受けたのは「My Lost City」というアルバム。という沈んだ東京の風景に反して、ポップな「マウンテン・マウンテン」「Contemporary Tokyo Cruise」から落ち着いたはっぴいえんどを彷彿とさせる「21世紀日照りの都に雨が降る」、後期Fishmansっぽい「cloud nine」と曲の振れ幅がすごい。
歌詞に登場するミュージシャンの名前は「Pharoah Ssnders」「Roland Kirk」とか、かなりディープなものも頻出するし、「ペンネンネンネンネン・ネネム」は宮沢賢治だ。
音楽の振れ幅の広さと、その他の造詣の深さがあいまって独特の世界観をつくりながらも、明るくポップなバンドになってる。単純に踊れて、気持ちいいという。
ceroにとっての「My Lost City」というコンセプトは、水に沈んだ東京のことを指していると思うけど、それってはっぴいえんどの「東京オリンピックによって奪われた思い出の街(アルバム:風街ろまん)」というモチーフを感じたりもする。
そういう地続きになったポップスの系譜で、いま一番面白いと思うバンドだ。
iTunes
iTuneでサンプル聴いてみてください。
My Lost Cityの「cloud nine」はかなりオススメ!
Interview
・「My Lost City」堂々完成! インタビューも掲載デス!(Qetic)
・途方もないイマジネーションに満ちた超現実的世界 「My Lost City」(CDJournal CDJ PUSH)
Review
・cero 「My Lost City」(TOWER RECORDS ONLINE)
・My Lost City(2012) – じれったい女の子は熱に浮かされたい