僕が何か書くまでもなく、偉大な“Queen of SOUL”Aretha Franklinは、2018年8月16日(現地時間)、すい臓がんでこの世を去った。享年76歳だった。ホスピスケアを受けていることが、先日ニュースになっていたばかりだった。

ニュースを受けて、オバマ元大統領もツイートしていた。

アレサは「アメリカらしさ」を定義することに貢献してくれました。彼女の歌声を通じて、我々の歴史のすべて(あらゆる点を含め)、我々のもつ力強さ、心の痛み、闇と光、救いの追求、そして我々がようやく手に入れた敬意を感じ取ることができるのです。ソウルの女王に永遠の安らぎを。

Aretha Franklinは、これまでアメリカのいくつかの式典に登場しているけど、なかでも感動的なのは、2015年12月にアメリカのケネディ・センター名誉賞の祝賀公演だ。これには、受賞したシンガーソングライターCarole King(彼女はAretha Franklinに楽曲提供もしている)のために歌われた、「(You Make Me Feel Like) A Natural Woman」の映像。「A Natural Woman」はもちろんCarole Kingの作詞作曲だ。

この祝賀公演にはオバマ元大統領(当時は就任中)も夫婦で出席している。珍しくピアノを弾きながら歌うスタイルのAretha Franklinが拝めます。

歌が始まると同時に、感極まって立ち上がってしまうCarole King。終始、歌に合わせて自分も歌いながらこのライブを脳裏に焼き付けているようにも見えて泣けてきますね。隣に座っているのは、オバマ元大統領の奥さんですね。

当のオバマ元大統領も涙を拭いながら、歌を聴いています。見てるこっちが泣きそうになるほど良いシーン。

Aretha Franklinは1960年代後半から、活躍しているわけだけど、黒人でありかつ女性という、現在のエンターテイメント領域を象徴するような、いあわば女神のような存在。差別や軋轢と戦いながらも優れた名曲を歌い続けてきた功績は、どれだけ書いても書き足りないぐらいだろう。黒人という点で立場を同じくするオバマが涙を流すのも、ちょっとだけ分かる気がする。ちなみに、2009年のオバマの大統領就任式典でもAretha Franklinは「My Country, ‘Tis of Thee」(“America”)」を披露しています。

70歳を超えてなお、これだけ聴衆を感動させられる女性というのは、なかなかいないんじゃないかな。「Aretha Franklin」が歌うとただのラブソングが人類愛について歌っているように聴こえる、というのも納得できるパフォーマンスですね。

「(You Make Me Feel Like) A Natural Woman」も名曲ですが、もちろんそれ以外にもたくさんの名曲を歌っているAretha Franklin。僕はバラード調のものも好きですが、ソウルテイストの強い曲のほうも好きです。一番好きなのは「I Say Little Prayer」でしょうか。ライブver.よりも、テンポが早めのverのほうが好き。

あとはドラマーのBernard Purdieがバックでドラムを叩いている「Rock Steady」。このディスコ以前を席巻したドラムフィル「ダ・チーチーチー」がとてもかっこいいね。

Aretha Franklinの名曲は概ねベスト盤に収録されているので、気になる方はどうぞ。まあ一家に1アルバムはあっても良いのではないかな。

最初の動画を何度も見直してますが、ジョン・F・ケネディ・センターのステージから見たこの景色。ホントに感動的。

ご冥福をお祈りします。

 

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