あらためて考えると不思議なことなんだけれど、インターネット空間ではプロの書いた文章が最も読まれているとは限らない。
ウェブで情報を探すときに出てくるのは、先だってDIYにチャレンジしたブログ記事なんかも多いし、YouTubeでみんな何を見ているのかといえば豪華なTVスタジオで撮影された番組でもなく、先日30歳を向かえたばかりの青年が一人で撮影した動画だったりするのだ。
だから例えばインターネット上では小説家の書いた文章や、豪華なスタジオセットが必要ってわけじゃない。クオリティではない。考えないといけないのは情報のニーズってことだ。エアコンのファンを自分で掃除したいと思ったときに必要なのは、エアコンに関する小説やエッセイではなく(それはそれで面白そうだけど)、実際にエアコンと格闘したひとが手順を残したブログ記事なんだろうし、YouTubeで見たいと思うのは一人で部屋に帰っても友達の話を聞いているような気分になれるYouTuberの与太話ということなんだろう。先日貯まりに貯まったPONTAポイントをついに使って、カメラを買い換えたのだけれども、モニターがチルト液晶っていう自撮り対応になってて、期せずしてそんなお手軽時代の到来を感じてしまった。
ポイントで買えてしまうレベルのカメラ(場合によってはスマホでも)で自撮りしてYouTubeにアップしてしまえば、そこそこの映像が撮れてしまう。そんな時代に僕らは住んでいる。
このSONYのα6400というカメラ、結論から書くとすごく良かった。顔認識のオートフォーカスの精度がとても評判になっていたので買ってみたけど、ひとが操作しているぐらいの自然なレベルでピントを合わせてくれるので、スイッチを押すだけでものすごくキレイな絵が撮れます。しかも動画は4K対応。学生のちょっとした自主制作映画ぐらいだったら、もうミラーレス一眼で撮影できてしまうなあなんて思えてしまいます。
カメラ内の手ぶれ補正が無く、レンズ内の手ブレ補正のみなのでまだ慣れは必要なんだけど、けっこう乱暴に扱ってもそれなりのキレイな画が撮れてしまうので、これは時間で解決できるかなとも。
なんでカメラを買ったかというと、Podcastを再開したいなあとずっと思っていたからなのだけれども、いちいちマイクを出してオーディオインターフェースに繋いで・・・という手順をどうにか簡単にできないかと考えた結果、「一眼レフカメラにマイクをつけて映像ごと撮る」という方式が一番お手軽なんじゃないかという結論に達したからです。
SONYのカメラにはもちろん純正のオプションパーツがいろいろと販売されていて、今回のカメラに対応するマイクと風防、手持ちにも対応したグリップも一緒に購入。取り付けるとこんな感じになります。
このマイク、実は集音部が2股に分かれていて、両方とも前に向けるとショットガンマイク、広げると環境音までちゃんと拾うように調節もできるようになっているのでとても便利。グリップに関しても、360度取り付け方向を変えられるので、シャッターボタンを手前側にするのか奥にするのか、といった具合に自撮り撮影の有無に簡単に対応できるようになっているので、おすすめ。さらに卓上三脚にもなるという優れものでした。
ちなみに、僕がずっと使っていたカメラはRICOHのGR DIGITALシリーズ。かれこれ10年ぐらい前に買ったものだけど、明るい広角レンズがとても気に入っていてこのブログで掲載してある写真のほとんどがGRで撮られたものです。GRシリーズも新しいGRⅢというモデルが先般発売開始されてはいるんだけど、機能的なアップデートがあまりなく、結論としては顔認識が超絶進化したという触れ込みのSONYにしたというわけ。
α6400+三脚機能付きシューティンググリップの組み合わせは、自室のデスクにちょこんと置けたりもできるので、今後はデスクでポチっとボタンを押して映像で撮影してから音声を抜き出してPodcastに仕上げるという制作フローでも良いかもしれないなあと思ったりしています。
SONYって自分のなかではずっとイケてないメーカーへと墜落してしまったブランドだと思っていたものの、去年買ったノイズキャンセリングヘッドフォンといい、自分のなかでかなり評価が盛り返してきている感じ。次は壊れてしまったイヤフォンの代わりに「Xperia Ear Duo」という開放型のイヤフォンを試してみようかなと思ってますが、それはまたポイントが貯まってからのお話ということで。