花屋が集まるような場所に住んでいるのですが、いろんな場所で「部屋の下に花屋がいっぱい集まってくる」と言うと、みんな牧歌的な風景を想像する傾向にあります。
毎週(しかも週に3回も!)見ている身からすると、けっこう大変そうだなあとか思ったりしますが、実際に部屋に来たことがあるひとからも「けっこううるさくない?」なんて言われます。花屋って実は大変なんです。
花って生ものだから取り扱いに注意することはもちろん、新鮮さを保つために冷蔵されたり水がついたりしてるわけです。かよわい女の子にはつらい職業だと思うし、実際卸売り市場で働いてるひとだって、やっぱり男性が多い。
女性につらそうというのは体力的な意味ではなくて、手荒れとか大変そうって意味なんですが、そういう普段見ている場面だからか、大塚製薬のオロナインCMは個人的には結構グッとくる。
男がいないことを除けば、本当にこんな感じです。実際にスポットCMでも見たけどけっこうキュンときました。まあ単純に「花屋で働いてそうな女の子が好き」ってのもあるけど。
ちなみに制作はWieden+Kennedy Tokyo。ワイデンのクリエイティブって、いつも商品に落とし込んでくるから好きだ。そこは絶対にブレない。外資系っぽくて王道的なクリエイティブとも言えますが、僕はスポットCMを打つならそれが最適解だと思う。
ちなみに新しい「働く手をほめようCM」は主人公がお母さんになっていて、一般的にはこちらのほうが親近感が湧くかもしれません。
ちなみにキャンペーンページも開設している模様。お母さんver.の最後に出てくる“ほめようクラップ”を見れたり、オリジナルデコメを手に入れられるみたいです。そこは必要ねえだろと思いました(そこはワイデンじゃないと思うけど…)。
うーん。CMとしては完成度が高いけど、ネット広告でやるべきことを考える、いい例かも。キャンペーンそのものの方向は間違ってないと思うけど、トーンがちょっと違う気がする。
ひとつめのCMは、自分の手をほめようっていう「共感を求める」アイデアだ。だけど、ふたつめはネット広告の受け皿を見てみると、結果的に「お母さんをほめてあげて」的な方向になってる。でもそれって、オロナインの売上は伸びるだろうか。ひとつめのほうが売上に直結してる気がする。ネット広告の部分は、まだほかにも方向性があったと思うんだけどな。