Pioneer DJのスピーカーリストをつくっていて、むくむく購買意欲を刺激されたので、向こう1年以内ぐらいで買い替えても良いかなーとか思い始めています。今使っているのはBEHRINGERの比較的安価なスピーカーでそんなに高級なモノではないのですが、巷で言われてるほど悪いブランドではないので、自分のためにDJ向けに使えそうなBEHRINGERのスピーカーについてまとめてみました。

BEHRINGER = ここ10年でかなりチカラをつけてきたドイツブランド

かつてはBEHRINGER=貧乏DJ、DTMer御用達なイメージ?

BEHRINGER DDM 4000

BEHRINGERというのはドイツの会社で、もともとエフェクターの開発から始まった会社。ミュージシャンでもあり学生だった社長が若かった頃、機材を分解してて中身が安物だったことに驚愕したのが発端らしく、社是が「Double the features at Half the price(性能は倍に、価格は半分に)」という、安価に製品を提供するというのを基本方針にしている会社。

昔はミキサーやPAスピーカーのほうが国内では出回っていましたが、2000年代後半からDJミキサーなんかも見かけるようになってきました。ちなみに、僕も一時期BEHRINGERのDDM4000というDJミキサーとMS40というモニタースピーカーを使っていました。かつてのイメージとしてはPioneerを買えないひとが買う、みたいな感じではありましたね。

最近のBEHRINGERは攻めっ攻め

デザインや機能もシンプルで無骨、その代わり安いというのがこれまでのBEHRINGERでしたが、ここ10年ぐらいのプロダクトを見るともの凄く進化していて驚かされます。その端緒を切ったのがクローンシリーズ。BEHRINGERは公表はしていませんが、音楽好きなら一目見れば分かるこのフォルム、Roland「TR-808」のクローンですね。

クローンシリーズだと他にもRD-6というRolandの「TR-606」を模したモデルも出ていますね。

その他最近ではiPhoneと連携して使うことを念頭に置いたデジタルミキサーなんかも出したりしていて、かつての「安いけど機能は・・・」という会社からは完全に脱却した感はあります。

かつての代理店サウンドハウスから現在は複数社が国内代理店に

BEHRINGERはかつてサウンドハウスが代理店をやっていて、サウンドハウスから入手が簡単だったこともあり僕も購入していましたが、現在は代理店が変更となっているため、DJミキサーはちょっと入手がしづらくなっています。ただスピーカーは結構Amazonや楽天にも多くて普通に購入できそうです。

BEHRINGERのスタジオモニター・スピーカー

Bシリーズ

まず最初に挙げられるのがBシリーズ。結構前からあるシリーズでウーファー/ツイーターのドライバサイズで4種類のプロダクトがリリースされています。ざっとそれぞれのサイズをまとめるとこんな感じ。

HFLF
B1030A1インチ5.25インチ
B1031A1インチ8インチ
B2030A0.75インチ6.75インチ
B2031A0.75インチ8.75インチ

B1031A、B2031Aは8インチスピーカーがこの価格で!!的な扱いをされることが多く、安価に良いものが欲しい!という期待に応えたラインナップ。ただし高音域にちょっと癖がある個体もある、と言われることが多いBEHRINGERなのでコスパ優先で選ぶモデルかなと思います。とはいえこの価格でこのクオリティを出してくるあたりは流石。

BEHRINGERのスピーカーを使っている僕もそうなんですが、基本的には後ろのパネルで音は調整する前提で買えば、全く不満は無いかなと思います。

K NEKKSTシリーズ

KRKは黄色が目印

次に紹介するのはちょっと変わった「K NEKKST」というシリーズ。この「K」は黄色いスピーカーコーンでお馴染みのブランド「KRK SYSTEMS」の創業者である、Keith R. Klawitterの「K」からとられていて、このシリーズはKeith R. Klawitter氏の設計によって誕生しています。

Keith R. Klawitterというひとはもともとハリウッド映画の音響エンジニアでもあって、「ブレインストーム(1983年)」を手がけた3年後の1986年にKRKを設立。その後にも「ドアーズ(1991年)」といった映画にも携わっています。映画の半分は音響効果ということもあって、シビアな要求に答えるスピーカーを探した結果、自分でつくりはじめたというのがKRK SYSTEMS設立の経緯だそうです。

BEHRINGERのスピーカーってちょっと低音強めでもっさりした音になってるものが多いので(なので大抵はバックパネルで調整できる)、比較的フラットで明瞭感のあるスタジオモニター然としたものが良いな・・・という方にはこのNEKKSTシリーズおすすめ。KRKスピーカーの特徴は別途KRKの記事でできればと思いますが、「K」という名前を冠しているそれぐらい信頼性の高いスピーカーですよというアピールでもあるのかなと思います。

K NEKKSTシリーズの面白いのは、サブウーファーも出しているところ。3万ぐらいの価格帯でスタジオ向けのウーファーを持ってこれるのはBEHRINGERならでは。

このシリーズは2015年から発売されてますが、「K6 NEKKST」だけが生産完了で廃盤となっています。

MEDIA 40USB/STUDIO 50USB

USBと題されたこのシリーズの機能は何といっても「デジタルアンプ内蔵なのでUSB接続でパソコンから音を出せる」ということ。恐らく後述するMSシリーズの後継モデルとして開発されたものだと思うんですが、アナログ出力とかオーディオインターフェースなどの知識が必要なく、パソコンとUSB一本で繋げば音が鳴る、というのは初心者には心強いモニタースピーカーになっています。

入力端子について言及すると「MEDIA 40USB」は標準フォーンジャック(3P)×2、RCA×2。「STUDIO 50USB」はXLR×2、標準フォーンジャック(3P)×2という構成になっています。DJミキサーのBOOTH OUTPUTがXLRで出せる方は「STUDIO 50USB」を使えば、普段のパソコンではUSB経由の出力を、DJするときはXLRからの出力を使う、という風にいちいちケーブルを差し替えたりしなくて良いので、手間が省けて良いですね。

パソコンなどワークスペースで使われることを念頭に置いているためか、スピーカーの前面にAUXインプットやヘッドフォン用のアウトプット端子があるのも地味に嬉しいポイント。

MSシリーズ

MSシリーズというのはおそらく「Multimedia Speaker」の略だと思うんですが、一般的なRCA型のLINE入力に加えてマイク入力やヘッドフォン端子などもついているモデルで、TVやパソコンからの出力なども想定した多用途なシリーズ。僕はこのシリーズのなかのMS40というモデルを10年ぐらい前に買ったっきり、実は今も使っています。

現在日本版のウェブサイトではMS16以外は生産完了品という表示がされており、MS16以外国内では販売されていない模様。グローバルサイトでは普通に表示されていたので、海外では販売されているのかなと思って確認してみましたが、アメリカのAmazonでも取り扱いは無いようなので恐らくディスコン(discontinued)なんでしょう。ちなみにMS40の他にはMS20というモデルも過去にありました。違いは出力Wとスピーカー径で、MS16は最も小型な8Wアンプとなっています。パソコン用なら確かにこれぐらいでも良いのかも。

1C-BK

最後に紹介するのが1C-BK。これはモニタースピーカーのラインナップのなかで唯一のパッシブ型。つまりアンプ入っていないスピーカーになります。モニタ利用というよりは、店舗とかでも使える多機能パッシブスピーカーという位置付けに近くて、商業施設のBGM向けなども想定されているモデルですね。

1C-BKはスピーカーケーブルから線と接続用の接点を直接繋ぐ方式なので、セッティングが初心者向けではないこともあり、個人的には選択肢から外れるかな?とも。

コスパの高いスピーカーが多く最初の1台にはおすすめ

入力端子整理表

一応入力端子を整理してみました。普段の用途でパソコンのヘッドフォン端子などから音をとってこようと思っている方はステレオミニジャックやUSBから入力できるMEDIA 40USBやSTUDIO 50USB、MS16がおすすめ。

XLR標準フォーンジャックRCAステレオミニジャックUSB
B1030A TRUTH
B1031A TRUTH
B2030A TRUTH
B2031A TRUTH
K5 NEKKST
K8 NEKKST
K10S NEKKST
MEDIA 40USB
STUDIO 50USB
MS16
1C-BK

DJ向けのモニタースピーカーとしての用途をメインに考えた場合はBシリーズや、更なる高音質を求めるかたはNEKKSTシリーズを選ぶのがおすすめです。

安いので音がチープ・・・?なんてことは無い

僕が最初に買ったスピーカーであるMS40もそうでしたが、かつてのBEHRINGERといえば安かろう悪かろうというイメージが強い会社で、お世辞にも胸を張っておすすめできるものではありませんでした。事実、すごく独特の鳴りを調整して綺麗にできるまでは「すごい音だな笑」と思ってました。

ただ、最近のスピーカーはものすごく品質が向上されていてNEKKSTシリーズなんかは実際聴いてみると、レファレンスモニターとしても使えるレベルに仕上がっていて、楽曲制作にも十分に使えるものになっています。なので過去のイメージに囚われずに一度チャレンジしてみると良いんじゃないかなと。

有名ブランドのスピーカーが予算超え・・・というときにおすすめ

スピーカーって沼なので、もちろん高いお金を出せば出すほど良いものを手に入れることができます。ただ、DJにとっては他にも重要な機材がたくさんあるわけで、スピーカーって特にコスパ重視で選んだほうが良い部類のものですよね。ヘッドフォンとかも現場にガンガン出ていくひとにとっては消耗品だったりします。

そういうわけで、ある程度決められた上限予算があってDJセットを組もうと思っている方にとっては、BEHRINGERというブランドのスピーカーはとてもコスパ良くおすすめ。個人的には次に買い替えるのはNEKKSTシリーズで左右ステレオ+ウーファーという構成に挑戦してみたいなあと、ずっと考えてます。

ちなみにK8はバイアンプスピーカーなので1本ずつの販売になっています。ご購入の際にはご注意を!

 

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