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この前、オタレコさんでNative InstrumentsのTraktor kontrol D2を買ったのですが、届いたダンボールのなかにチラシが入ってて、調べたら面白そうなブランドだったので、せっかくなので紹介したい。その名も「mixars」。ミキサーズというだけあって、ラインナップはDJミキサーが豊富な模様です。
目次
DJブランド“mixars”とは?
「mixars」は2016年設立のDJツールブランド。世界最大級の楽器の祭典「NAMM Show」の2016年からブース出展しているようで、海外ではたくさん記事が上がっており、「NAMM Show 2017」にも出展している様子をYouTubeなどで確認することができます。青いテーマカラーがオシャレ。スライドショーをつくってみました。
オフィシャルなウェブサイトはいまのところ2つあり、グローバル版と思われる「mixars.com」と日本語版の「mixars.jp」を確認できました。輸入代理店はオタイオーディオ株式会社とあるので、以前にも紹介したオタレコさんですね。オタレコさんのYouTubeでもmixarsを取り扱うことが紹介されていました。
日本語版のウェブサイトには販売代理店「サウンドデプト / SOUND DEPT INC」とありますが、サウンドデプトさんといえば「Decksaver」の正規輸入代理店。余談ですが、DecksaverというのはDJ機材を中心にポリカーボネイト製のカバーを製造しているブランド。僕もPioneer DJのDJM-850と、Traktor Kontrol D2に使ってます。
Pioneer DJのRMX-500のケース出たら買うんだけど、オフィシャルな通販サイトが閉鎖しちゃってるからリニューアルでもすんのかな。
Seratoユーザー必見な理由
mixarsを語る上でポイントとなるのは「Serato Ready」モデルがとても使いやすいこと。mixarsのDJミキサーはUSB一本でPCやMacに繋げばSerato DJを簡単にコントロールすることができます。DJコントローラーを使わずに、ターンテーブルを併用するユーザーは特に、「DVS機能(ターンテーブルでSerato DJをコントロールできる機能)が使えること」「ミキサーにキューポイントやエフェクトノブがついていること」というのは、とても使いやすいポイントですね。
実際プレイ動画を観てみると、キューポイントとコントロールヴァイナルを乗せたターンテーブルがとても使いやすそう。クロスフェーダーの切れも良さそう(フェーダーカーブをコントロール可能)。
今後もSerato対応の様々なDJツールが出てくるだろうし、そうなった場合にはデバイス間の連携にも期待が膨らみます。ここからははmixarsのDJミキサー、DJコントローラー、その他ツールのラインナップについて書いておきたいと思います。
DJミキサー
というわけで最初はミキサーから。
対応しているものとそうでないものがありますが、Serato対応ということもあってか、スクラッチDJを念頭に置いた設計になっていて、だいたいクロスフェーダーのカーブ特性(音量のボリューム変化の具合)はコントロールできるし、クロスフェーダーのチャンネルを左右入れ替えたりすることもできます。クロスフェーダーを常に利き手でいじりたい!というユーザーは、スイッチひとつで左右のチャンネルを入れ替えることができるってわけ。右手でコントロールヴァイナルを操作した利き手とセットアップが合っていなかったりしても安心ですね。
そしてmixarsのJミキサーの特徴はなっといってもフロント。パフォーマンス中にいじらない様々なスイッチ類は、手前側のパネルに配置されているので、本来必要なスイッチやノブがシンプルに配置されていることが多いです。
CUT MK2
CUTはmixarsのDJミキサーのなかでもエントリーモデルに当たるもの。シンプルなアナログ2chDJミキサー。
3バンド(HI/MID/LOW)のEQにマイク入力がついているシンプル仕様。とりあえずターンテーブルを買ってDJをやりたい!というシンプル志向のエントリーユーザーにはオススメのモデル。エフェクターなどはついていないので、HIPHOP系のユーザーやスクラッチDJを始めるときにはピッタリ。初心者向けのミキサーといったところです。アナログミキサーなので、このミキサーだけSerato対応になっておらず、USBでPC/Macと接続することはできないのでご注意ください。
DUO MK2 / QUATTRO
次に紹介したいのが、DUOとQUATTRO。イタリア語でDUOは2。QUATTROは4を意味する単語で、その名の通り2chと4chのミキサーになっています。
DUO MK2 | QUATTRO |
DUOとQUATTROの特徴としては、Serato対応ということはもちろん、キューパッドが付いているところが大きなポイント。
またこの2モデルに関しては、シンプル仕様のCUTとは違い、FilterノブがSeratoとは独立して付いているため、Seratoのエフェクターを介さずに簡単にFilterエフェクトをかけることが可能。もちろんSerato内部のエフェクトをコントロールするためのノブもついているので、ミキサー側で様々なエフェクトを簡単にかけることができます。さらに書くと、ロードボタンもついているので、PC/Macの画面を見ながら好きな楽曲をミキサーのボタンで簡単にロード可能。パソコンのキーボードを触ることなくMIXが可能。
あと、特にDUOに関してはUSBハブがついているのはPCDJユーザーには嬉しいですね。PCDJをやっているDJはいろんなコントローラーをUSB接続でPCやMacに機材をつなぐのですが、Macなんかは特にUSBポートが少ないため新たにUSBをタコ足配線みたいにしないといけません。このDUOについているUSBポートは、そのままPC/Macにつながっているため、タコ足配線的にUSBコードを延長することなく、ミキサーにつないでおけばPC/Macと接続状態を保っておくことができるというわけ。
MXR-2 / MXR-4
MXRシリーズは上のDUOやQUATTROと印象が違うシリーズ。こちらのモデルも2chのものと、4chのものがラインナップされています。
MXR-2 | MXR-4 |
この2つのモデルとDUO、QUATTROとの違いとしては「トラックのロードボタンが無い」というところ。またSerato対応ではないところも注意。ただしデジタルミキサーなので、PCDJユーザーにはオススメ。というのも、このモデルはUSB一本でPCやMacに接続できるので、配線を少なくすることができます。またミキサーにある程度のエフェクトがついているので、パフォーマンスにはそこまで問題は無いかなと。
Serato DJをバリバリ使い倒したいというDJよりは、ターンテーブルやCDJを積極的に使いたいというユーザー向けの構成になっていますね。
mixars DJミキサースペック比較表
つらつらとmixarsのDJミキサーについて書いてみましたが、機能がごちゃごちゃしてて分かりにくい!という方のために比較表をつくってみました。グローバルの公式サイトからスペックを参照して書いているので、概ね間違っていないと思いますが、もし誤りがあればご指摘願います。
DUO MK2 | CUT MK2 | QUATTRO | MXR-2 | MXR-4 | |
Pict | |||||
Ch | 2ch | 2ch | 4ch | 2ch | 5ch |
Input |
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Other Input |
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※切り替え型でEQ付き |
※ON/Off可能でEQ付き |
Output |
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Pad | 8 | ー | 16 | ー | ー |
PC接続 | USB | アナログミキサー | USB × 2 | USB | USB |
USB Hub | 2 | ー | ー | ー | ー |
Memo |
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こうして見ると、PCDJ(というかSerato DJ)ユーザー向けにはDUOかQUATTRO、ターンテーブルやCDJユーザー向けにはMXRという分かりやすい構成になっていますね。自身のやりたいDJスタイルを念頭に置いて選んでもらえると幸いです。
DUOとQUATTROにはクロスフェーダーのカーブ特性を切り替えたりと便利ですが、MXRシリーズはそういった操作は無く、シンプル仕様。MXRはどちらかというとMIXスタイル向けなのかな?
DJコントローラー
そしてついに登場したのがDJコントローラーカテゴリ。もちろんSerato DJ対応。今後もラインナップが増えるんじゃないかなと期待ですね。
PRIMO
PRIMOはmixars最初のDJコントローラー。Serato DJ対応の2チャンネル仕様。
Seratoのホットキューを使うパッドはもちろん、楽曲をロードするためのボタンやエフェクトコントロール用のノブもコンパクトに揃っていて、使いやすそうです。今後は4ch仕様のDJコントローラーや、ディスプレイ付きのものにも期待!
ターンテーブル
一般的なDJブランドだと、廉価版/上位モデルといったふうに価格帯を分けてモデルをリリースしているケースが多いですが、mixarsの場合ほぼ同じ仕様のモデルが2種類出ています。
唯一の違いはトーンアームがS字に曲がっているかストレートかの違い。スクラッチにはストレートが向いているとは良く言われますね。ストレートアームのモデルが「LTA」。S字のトーンアームになってるモデル「STA」。
LTA | STA |
mixarsのターンテーブルでユニークなのは出力端子(RCA)が2系統あること。また出力レベルもPhonoとLINEの切り替えが可能になっていて、ミキサー側がPhono対応していなくても、LINEに切り替えて出力すれば大丈夫。
ヘッドフォン
MXH-22
ヘッドフォンはちょっとレトロテイスト。面白いのが、コードが着脱式になっていて、ストレートコードとカールコードが付いてきます。
ヘッドフォンをしてるときにイヤーパッドを前後にずらすことはできなさそうですが、クルッと回転させることもできるし、フィット感は良さそうですね。
スピーカー
MXM-5
MXM-5はmixarsからリリースされている唯一のスピーカー。グローバル版のウェブサイトでは、STUDIOとカテゴリーされているので、レコーディングスタジオではないと思うけど、「ホームスタジオ向けの」高音質スピーカーといった位置付け。
スピーカーのカラーは見ての通りブルー。普通は白や黒、ちょっと変わったものでKRKノスピーカーはコーン部分が黄色だったりしますが、青は珍しいかも。SONYのAVコンポみたいなカラーリングで洒落てますね。
背面を見ると分かりますがMXM-5はバイアンプ仕様。一般的にアンプ内臓のスピーカーは片方のスピーカーにアンプを内臓させるものですが、バイアンプというのは左右両方のスピーカーにアンプが入っている仕様のことを指します。重さやかかる電流が均等になるので、ノイズが入りにくく左右の位置に応じてボリューム調整も片方ずつできる、ちょっと良い仕様。
入力端子XLR、Phone端子、RCAと選べます。バイアンプなのでノイズを嫌う人向けにXLR端子を用意しているという感じで感心ですね。
EVENT社のOPALとかを除けば、DJ向けのスピーカーではそこまで高価なものは普通ありませんが、MXM-5は2本で実勢価格3万ぐらいなので、価格帯も良心的。僕のスピーカーはけっこう安物なので、次にスピーカー買うときはこれにしても良いかもなあと思っています。
mixars 関連リンク
グローバルサイトのほうが紹介されているプロダクトも多いので、英語が苦手でもせっかくなので覗いてみるのも良いかもしれません。
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