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ずっと構想していた「DJテーブルに置いてちょうど良い低音が得られるサブウーファー」についてある程度考えがまとまってきたので、ついに自作していこうかなと思っています。というわけで今回は準備段階として設計と加工にまつわる工具周辺についてまとめていきたいと思います。

何故サブウーファーが必要なのか?

サブウーファーとは

YAMAHA HS8S

音楽には低い音から高い音まで様々な音が含まれているわけですが、スピーカーによって鳴らすことができる音にはある程度限界があります。

特に低音。スピーカーから低音を出すにはスピーカーの箱(エンクロージャー)を大きくして、中に含まれる空気の容積を大きくする必要があります。つまり、スピーカーのサイズを小さくすればするほど低音は犠牲になるということ。

では低音を諦められるかというと、これが難しいところで、音に臨場感を持たせるために低音というのは非常に重要な役割を果たします。例えば、音に臨場感を持たせるために低音というのは必ず必要になってくるし、DJの話でいうと音のリズムを感じ取るために低音が出ていたほうがミックスもしやすい。

ただし、サブウーファーはでかい・・・

ただ、一般的に販売されているサブウーファーはデカい。大きな容積を確保するために縦横はもちろんのこと、奥行きもかなりのスペースを取るものが多くて、DJテーブルの上に置くことができるモデルはほとんどありません。そもそもDJテーブルのモニターって、高さ300mmぐらいのものが一般的でサブウーファーを使う想定になっていないのですが、僕のDJブースは比較的小さなスピーカーを置いている都合上、最低共振周波数は70Hzぐらいが限界になっています。

DJブースにポン置きできるサブウーファーをつくりたい

というわけで、DJブースという狭い空間でもある程度の低音が鳴らせるサブウーファーっていうのを作ったら面白いんじゃないかと思って、設計してみることにしました。特に薄いけどある程度の容積は確保しつつ最低40Hzぐらいからは低音が鳴らせるサブウーファーを追加することで、部屋でDJするときに、もっと臨場感のある音がでるようにしてみます。

サブウーファーの設計図をつくる

テーブルや窓枠に置けるよう角度も工夫

というわけで早速、サブウーファーの設計図をつくってみました。いろいろ試行錯誤してみましたが、表記をmm単位でお絵描きできるIllustratorが最も最適な設計ツールであることが判明。普段はポスターデザインの印刷データなんかをつくるのに使っているのですが、実寸でパーツを移動したり傾けたりできるので、長さの過不足なども見た目で分かりやすかったです。というわけでこんなデザインにしてみました。

スピーカーのコーンを10度ほど傾けて、テーブルなどに置いたときに顔に向かって音が出てくるように板に傾斜をつけ、全面の左右には共鳴用の穴を開けることにしました。これはバスレフといって、振動した空気は箱の内部を通る際に低音が強調されるようなつくりになっています。スピーカー内部にはアンプは内蔵せず、パッシブ型として、配線は取り回しがしやすいように背面ではなく側面からとれるようにしてみました。

組み立て時に紹介する予定ですが、内部はMDF材(木材の細かい粉末を接着剤で固めたもの)の三角棒や吸音材を入れて、極力余計な音が出ないようにする予定です。

肝心なスピーカーはFOSTEXやJBLでちょうど良いサイズが無かったため、コスパ重視で175mmのDayton Audioをチョイスしてみました。案外重ため。

いつも東急ハンズでカットしてもらっているので、今回も設計図をもとにカット図面を作成して東急ハンズへ持ち込み。カットと円加工だけやってもらいました。

カット済み木材の調達とチェック

図面から実際の木材が完成

ということで東急ハンズから持ち帰った木材たちがこちら。いつも使っているラジアタパイン材ではなく、木目が綺麗なアカシアを買ってみました。

普段はデスク天板とかをカットしてもらっているだけなので、そこまで時間がかからないのですが、今回は円加工やカットすうが多かったので翌日に取りに行きました。重いかなと思ったけど、コンパクトにまとまれば手で持って帰れなくもないレベル。

スピーカーに限らずですがDIYをやるときは木材を揃えたら必ず「組み立たときに寸法がちゃんと合ってるか」をチェックしておいた方が良いですね。実際持ち帰って組み立てて気が付きましたが、背面の板をカットしてもらうのを忘れていました・・・。

仮組みで完成イメージをチェック

組んでみるとこんな感じです。ちゃんと設計図を描いておいたのが功を奏したのか、東急ハンズの機材精度が高いのか、ピッタリですね。

気になっていたバスレフポート(今回左右に穴が開く部分)部分の斜めカットもとても綺麗に仕上がっていました。バスレフの穴は自分で開けるのでフロントの板にはスピーカー用の穴が空いているのみ。左側の配線用の穴も部品とほぼほぼピッタリ。

この精度を保ったまま綺麗に接着&切削しないといけないので、少し緊張します。

組み方について

オーディオマニアの界隈ではスピーカーの木材の組み方にも拘るひとたちがいるらしいですが、今回はまあスピーカー自体そんなに高いもんでも無いので、結構適当ですね。本当にこだわりのスピーカーにするならアカシアは選ばないんじゃないかなとも思います。ただ、天板に調子に乗ってビールやその他のお酒を置いたりすることもあろうかと思って、水とかが極力入らないようには組んでみています。

前面の板が10度傾いているので、これに接する上部の板と底の板については、縁を10度傾けて削る必要があります。これだけは東急ハンズでやってもらなさそうだったので、秘密兵器を購入しました。

スピーカー自作勢の秘密兵器=トリマ

実は前から気になっていたマキタ3707FC

その秘密兵器が「トリマ」です。トリマというのは木材の縁を加工する電動工具。これまでデスク天板の縁加工は丸みをつけるように東急ハンズで依頼していたのですが、R加工って結構お金がかかっていて、ずっともったいないなあと思ってました。今回は「木材の縁を斜めに10度傾けてカットする」という作業自体やってもらえないということで、考え抜いた結果「まあ、今後もデスクとか棚とかどうせつくるし、その度に依頼するのも嫌だし自分でヤスリで削るのはしんどい」ということでトリマを買ってしまいました。

トリマというのは丸みをつける「ボーズ面」や真っ直ぐに縁を削り取ることができる「ストレート」などなど、いろんなビット(先端工具)が売られていて、付け替えるだけでいろんな使い方が可能。

特に海外のスピーカー自作してるYouTuberが、みんなこのトリマで丸い円を開けていて、そういった円加工にも使うことができます。開封してみると木材の端に沿わせるガイドや固定具なんかもついていて、割と良い買い物でした。

Amazonのレビュー欄では、トリマを使って立体的なスピーカーをつくっているおじいちゃんとか結構いたりして、勉強になるな〜と思いながら読ませていただきました。HIKOKI、RYOBIと迷いに迷ったあげく、レビュー欄を見てマキタに決定。

トリマに合わせて4つのビットを購入

トリマの刃にあたる部分であるビットについてですが、今回購入したものは4つ。そこそこ高い刃でした。

近所のホームセンターでトリマの刃について相談してみたのですが、若い兄ちゃんに「うちでは取り扱っていないが、トリマ向けのビットは安物ではなく良いものを通販で買ったほうが良い」と言われたので、お言葉の通りに安物ではなくちょっと良いものをチョイス。

縁に丸みをつけるボーズビットは3R(丸の半径が3mmということ)。バスレフのポート用にちょっと丸みが大きい6Rも購入。

ストレートビットも2本。バスレフの穴を掘る用のものと、斜めカットするときにガイド付きで安心なものにしてみました。

ストレートビットとボーズビットは径を合わせているので、おそらく穴を開けてRをかけたらちょうど綺麗にフィットするのではないかと目論んでいます。

斜めカットの必殺パーツ「傾斜ベース」

肝心なトリマを斜めにするのもベースが別途必要ということで別パーツも用意。RYOBIのトリマはもともと傾けて削る機能もあるのですが、マキタのほうが精度が高そうだったので、別売りでしたが「トリマベースアッセンブリ」という傾斜をかけるパーツを別途注文。

ちなみに僕が購入したマキタの電子トリマは「3707FC」という型番で、対応するパーツは「トリマベースアッセンブリ(3707F/FC・M371用) 197528-8」になります。通販サイトによっては3707FC向けのアッセンブリは「122658-6」と記載している業者もあるのですが、これは古い商品番号で旧カタログのものみたいですのでご注意ください。

Amazon内ではトリマの人気モデルはM373とかのほうが売れているみたいで、在庫はこちらのほうが多そう。3707FCを購入された方は定期的に「トリマベースアッセンブリ(3707F/FC・M371用) 197528-8」で検索すると良いのかなと思います。

仕事や所用でバタバタしていたので、今週末ぐらいからやっと組み立て開始できそうで楽しみだ。

 

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