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最近DJ関連の記事が少なくなっているのは、引越しや部屋の拡充に勤しんでいるためで、そろそろDJの話題も元のペースに戻していこうかなと思っております。というわけで、今日は最近考えているデータの管理方法に関する話題。

この記事はEaseUS社より提供を受けた記事となります。当ブログは提供されたプロダクトをテストし、その結果を記事にまとめておりますが、読者の方がお持ちのストレージに関して、そのデータ復旧の確実性および完全性を補償するものでは無いことをご了承ください。

これからのDJにとってデータ管理は必要不可欠なスキル

2019年に意を決して買い替えたiMacももう2年の月日が経とうとしています。もうちょっとDTMに精を出そうと思ってパワーのあるマシンにした結果、コロナ禍で大活躍。3TBまでカスタマイズしたストレージも、動画ファイルやらデザインファイルやらで、なんだかんだ3分の2ぐらいは埋まってしまいました。

レコードやCDでDJをやっている場合だと、パソコンのストレージってそこまで問題にならないんですが、デジタルデータでDJをしている方にとってはパソコンの容量は死活問題。データの管理はこれからのDJにも必須なスキルなのかもしれません。

Pioneer DJのXDJシリーズはUSB対応

僕の見たことのあるパターンだと、クラブのDJブースにはMacBookのようなラップトップとUSB接続の外付けハードディスクを持参するのが一般的。出演時間が長時間ではないケースや、演出要素が強くてセットリストが決まっているような場合だと、USBタイプのメモリースティックだけで現場に来るひともいたりしますね。

実際、メモリースティックタイプって現場でトラブルが起きにくいし、最近ではUSBメモリ対応のDJコントローラーもあったりするので、最近では主流な気もします。あとはラップトップに全部入れておくという手もあります。

USBメモリや外付けHDDはエラーにご注意を・・・

楽曲データを持ち出したり、ストレージで管理したりするときの最大の懸念が「データの消失」。何でか分からないけどデータを読み込めない!誤操作で削除してしまった!どうしよう!というケースですね。

ヘッドフォンにも同じことが言えますが、クラブのDJブースなんかへ持ち込む際に機材バックに入れたりしていると、ガチャガチャと他の機材と干渉することによって、中身のデータに不具合が起きることもあります。実際にストレージの中身が消えているわけではないのですが、多くは論理エラー(データ上の不具合)で読み出せない状態になっていることがほとんど。多くは復旧可能です。また、誤操作の場合でも、中身のデータは厳密には消えていないことが多いので復旧することが可能。そこで使うのが今回紹介する「EaseUS Data Recovery Wizard」です。

データ復元にはEaseUS Data Recovery Wizard

Data Recovery Wizardとは

「Data Recovery Wizard」はWindows/Macの両OSに対応しているデータ復旧ソフトで、EaseUS Software Co., Ltd.(イーサスソフトウェア)という中国(成都市)の会社が開発しているソフトウェア。ソフトウェアのオンラインECサイト「Vector」では何度も賞をもらっているようです。

オフィシャルサイトでもオンライン販売されているようですが、Amazonや楽天でも販売されています。いわゆるストレージ内のファイルをゴミ箱に削除したつもりが、パソコンのゴミ箱には何も残っていないという状態からの「ゴミ箱削除復元」から、簡易的に初期化(フォーマット)されたメモリの復元も可能なんだそうです。

SDカードを間違ってフォーマット?! そんなケースを再現してみた

というわけで今回はMac向けの有償版を使って、いくつかのレビューをしてみたいなと思います。最初に使うのは一眼レフの撮影に使っているSDカード。いつもブログ用の写真やYouTubeにアップしている動画は、このSDカードを使っていて、復元すれば大量の画像や動画が入っているはず。まずはカメラの設定画面からフォーマットしてみます。SONYのカメラ(今回はSONY α6400)の場合、SDカードをファーマットすると「一眼レフでデータを読み出す際に最適化された状態」にフォーマットされるので、フォルダの構造などは維持されたまま、画像や動画ファイルだけ存在しない状態になっています。

ここからEaseUS Data Recovery Wizardを立ち上げてみるとUNKOWNなSDカードがあるので選択してスキャン。すると見事に・・・!復旧ならずです苦笑。ゴミファイルのようなものはたくさん出てくるものの、肝心な写真ファイルや動画ファイルは見当たらず。スキャンに少々時間がかかっただけに、残念・・・。

何が起こっているか調べてみたところ、カメラのフォーマット方式に起因する問題のよう。本来メモリには「目次」と「データ本体」が書き込まれているわけですが、目次にあたるFAT(File Allocation Table)と呼ばれるデータ群は、シンプルな初期化(フォーマット)だけでは消去されるのみで復旧が容易なのですが、今回のSONYのカメラのように「一度空っぽの状態にして、新たにフォルダを再構成する」というフォーマットだと、削除済みのFATが上書きされてしまい、復旧するのが難しいんだそうです。ちなみにこれはSDカードに限った話ではなく、USBメモリ、ハードディスクドライブに関しても同様のことが言えるみたいです。

なるほど・・・。

USBメモリを使って再チャレンジ

というわけで、気を取り直していつも使っているUSBメモリでチャレンジしてみます。再度スキャンし直してみると・・・。6400個を超えるファイルをスキャンできました。7年前のファイルまで見つかったのはすごい。

mp3になってる音楽データのほか、以前に移動するために一瞬だけ保存したAdobe IllustratorのファイルやOfficeのExcellファイルまで掘り起こしてくれました。このUSBメモリ自体は4GBですが、スキャンして出てきた合計容量が19GBであることを見ると、おそらく復旧させても破損しているデータなどがあるのはしょうがなさそう。ためしにファイル名がきちんと記載されてあるmp3データを復旧させてみます。

復旧したいファイルを選んで「今すぐ復旧」をクリック。今回はデスクトップに書き出してみました。

mp3ファイルは無事保存できた様子ですが、肝心の中身は・・・というと、ファイルが破損している様子。数年前のファイルなので何度も上書きされているうちにデータが破損してしまっている模様。ということはやはり、今回の「EaseUS Data Recovery Wizard」の正しい使い方としては、間違ってゴミ箱削除してしまったUSBメモリとか、シンプルな論理フォーマット(簡易フォーマット)してしまったデータを、応急処置的に復旧するソフトという位置付けなのかなと思いますね。

ゴミ箱削除からの復元を再現してみると・・・成功!

3度目の正直「間違ってゴミ箱削除したしまったUSBメモリを復元」というケースにチャレンジしてみます。まずは先ほどのUSBメモリをフォーマット。セキュリティ的に万全と言われる7回書き込み方式でフォーマットした結果、スキャンしてもmp3データは出てこなくなりました。

そのUSBメモリにmp3データを放り込んだ後にいったん削除。

改めてスキャンし直すと、mp3ファイルと思しきリストがポロポロと出てきました。一度しか保存してないけど、重複して出てくるようです。思いきってファイルサイズ的にある程度あるものをまとめて復元してみます。

結果は・・・ずばり復元できました!一度間違って削除しちゃったぐらいのものであれば、問題なく復元できそうですね。

エクセルファイルでも開けるとのこと

DJ以外の方向けの情報としてはエクセル復元にも対応しているとのことでした。保存したつもりがマウスの勢いで削除してしまった・・・なんて方にはぜひトライしていただきたいなと思います。動画ファイルを復元できるぐらいなので、おそらくファイルの種類は特に問題なく復元できるのではないかなと。ただし、AdobeのPremier ProやIllustratorのような、編集している素材がリンク形式になっているものは、リンクされている素材やフォルダ構成も元の状態と完全に一緒の状態でないと、復旧はできなさそう。

EaseUS Data Recovery Wizardで対応できるもの、できないもの

最後にEaseUS Data Recovery Wizardの利用を検討中の方への注意事項を。

先に記載した通り「EaseUS Data Recovery Wizard」は簡易的に消去されたデータの「目次」が無い状態から、メモリ全体をスキャンして目次にあたる「FAT」やデータそのものの復元を狙うソフト。なので復元するもともとのデータが損傷していたり、データの目次にあたる「FAT」が壊れていたりすると、仮にファイルは書き出せたとしても表示できなかったり再生できない場合も考えられます。下記のようなケースでは基本的にファイルの復元は難しいと考えた方が良さそう。

  • カメラのような特殊な形式でフォーマットされたメモリ(消去後にフォルダやデータベースを再構成したりするもの)
  • 物理フォーマットされたメモリ/ストレージ
  • ファイル削除後から時間が経っており、何度も上書きされたメモリ/ストレージ

一方でこういうケースは大丈夫そう。

  • 誤ってゴミ箱削除してしまった直後のUSBメモリ
  • 簡易な論理フォーマットされたメモリ/ストレージ(FATを削除しただけの状態)

物理フォーマットと論理フォーマットってどう違うの?どう見分けるの?という疑問が湧いてくるかと思いますが、「数秒で行う短時間のフォーマットは論理フォーマット」という風に覚えておくと良いです。もちろん上記の例にも例外はあるので、不安な方はサポートセンターに問い合わせてみても良いかなと思います。

DJ以外でも、日頃からデータのバックアップ万全に

DJにとって楽曲データは商売道具。なので、データの入ったハードディスクやUSBメモリはくれぐれも持ち運び用にして、家には別でバックアップがきちんとある状態を日頃から作っておきましょう。

ちなみに、僕がいま考えているのはNAS(Network Attached Storage)という仕組みで、家のLANネットワークのなかにハードディスクドライブを接続する方式。この方式だとミラーリングといって、2つのハードディスクに同じデータを逐一書き込むことによって、一方のハードディスクがお釈迦になっても大丈夫という仕組み。この仕組みにすれば、iMacを買い替えてもデータの移行作業をやる必要がなくなるので便利だなと。

とはいえ、現場で「USBメモリが読み込めない!」といったトラブルに遭遇した場合、今回紹介したような復元ソフトを試してみるというのもありなのかなと思います。

・EaseUS Data Recovery Wizard

 

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