お呼ばれでちょくちょく友達のパーティーなんかに誘われますが、最近よく観るのが「iPhoneやiPadを使ったDJ」。ミキサーをちゃんと用意したい自分としては、これまで正直邪道としか思ってませんでしたが、最近は音楽好きな女の子もカンタンにDJを始められる方法としてとても流行ってます。そういうの、スマートデバイスDJっていうらしい。

というわけで今回は、iPhoneやiPadでDJを始めたいという方に向けて、普段の機材セットでDJをやっている身からアドバイスできるポイントを紹介します。

 

 

iPhoneやiPadでDjをやるときのポイント

小型のDJコントローラーはコンパクトでやっぱり便利

iPhoneやiPadでDJできないかな?と思ってDJコントローラーを探している方だと、あんまり本気仕様のDJパフォーマンスをしたいとまで考えて要るひとは少ないと思います。こんな感じのイメージ。

実際iOS対応のコントローラーはコンパクトなものが多いので、持ち運びに便利なのが最大のメリット。部屋でちょっとしたホームパーティーをやりたいとか、結婚式の2次会でBGMとしてDJを始めてみたいひとにはオススメ。最近、女性の方で小さなコントローラーを持参してDJをやってるひとも増えてきてるのは、そんな理由からでしょうね。

そしてなんといっても初期投資が安上がりなのも良い。普通PCDJをやろうとするとコントローラーにDJソフトも付属して、なんてものを選ぶと10万円はくだらないモデルも多かったりしますが、3万円程度で購入できるものも多いです。最近のDJショップがやってる通販サイトでも、「iOS対応DJコントローラー」なんて名前のついたカテゴリがあったりするので、購入する際も選びやすい。

 

コンパクトならではのデメリットも

ただし、小さくて持ち運びやすいなりのデメリットもあって、小さいのでノブやフェーダーのサイズが小さいのと、配置間隔も狭いものが多い。そして全体的にシンプルなつくりになっているので、パフォーマンス中のDJ感は薄いと言わざるを得ません。

これはコンパクトであることのメリットとどちらを選ぶかっていうところかも。ビギナーDJであればそこまで気にする必要もないっていうのと、後から紹介しますが、Kontrol S4のような後々に機材を買い足してアップグレードしたいっていうニーズにも十分対応できるものもあるので、そちらをオススメします。

DJコントローラーにも種類がある

iOSに対応したコントローラーはいくつかありますが、大きく分けるとオールインワン型のコントローラーとミキサー型のコントローラーの2種類があります。

オールインワン型は一般的なDJコントローラーと同じく、ミキサー部に加えて、ジョグダイヤルがついているモデルで、DJアプリの楽曲をジョグダイヤルでコントロールすることができます。ピッチベンダーで速度を調整したりと、デッキのコントロールまでできるので使い勝手は便利。

 

ミキサー型のタイプはジョグダイヤルのついていないモデル。ミキサー部分のみなので、正直他のコントローラーなどとの併用が理想的ですが、音をつなぐだけなのであれば、ミキサー型だけでも便利。

初心者であればミキサー部分しか使わないかなと思いますが、ジョグダイヤルがあるのと無いのでは、使用感に雲泥の違いがあるので、最初の1台なのであれば、オールインワン型のコントローラーがオススメです。

 

ジョグダイヤル付きDJコントローラー

まずはオールインワン型のコントローラーから。このなかだと、後から機材を買い足してもっと楽しめるモデルを選ぶのがまあオススメかなと。このなかでいうと「Kontrol S4」とかはまさにそうですね。

TRAKTOR KONTROL S2 MK2(NI)

Kontrol S2はNative InstrumentsからリリースされているDJエントリーモデルのDJコントローラー。KontrolとついているシリーズはもともとPCやMacに入っているPCDJソフト「Traktor」を動かすためのものですが、S2とS4に関しては、iPhoneやiPadと接続することで、iOS向けのアプリ「Traktor DJ(後述)」というアプリを動かすことができるようになります。

Kontrolシリーズのモデルはどれも優秀ですが、Traktorのエフェクトを使うのにすごく使いやすいです。ボタン配置もPCDJソフトに準拠しているので、アプリである程度慣れてきてからソフトのほうも使ってみようかな、となったときにも対応できます。

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TRAKTOR KONTROL S4 MK2(NI)

Kontrol S4はS2の上位モデル。4デッキまでコントロールすることができるので、よりプレイの幅が広がります。

S2よりも上位機種であるS4。違いとしてはチャンネル数だけでもなくって、写真をよくみると分かるのですが、フィルターノブがついてます(フィルターに関してはDJ用語を参照)。

また、オーディオインプット入力が可能なので、本気でDJやりたくなってきたなっていうときには、ターンテーブルやCDJをつなぐことも可能。さらにいうと、ターンテーブルとTraktorソフトを同期させてコントロールすることもできるので徐々にグレードアップしたい人にもピッタリ。

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DDJ-WEGO4(Pioneer DJ)

Pioneer DJのDJコントローラーは「DDJ」という名前から始まっているのですが、この「WEGO」というのは、Pioneer DJからリリースされているDJアプリの名前。

WEGO4はiPhoneやPadの「WEGO」アプリでDJをやることもできれば、PC/Mac用のPCDJソフト「rekordbox dj」や「Virtual DJ」、さらには他社のDJアプリ「djay 2(後述)」にも対応しているので、いろんなプラットフォームを試してお気に入りを見つけたい方にはオススメ。

ただし結構シンプルなコントローラーなので、より本格的に楽しみたいというDJビギナーの方には、他のモデルをオススメします。

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BEATPAD2(Reloop)

BEATPAD2はドイツのDJ機材メーカー「Reloop」が開発したDJコントローラー。「スマートデバイスDJ、クロスプラットフォームコントローラー」を標榜するだけあって、iPhoneやiPad以外のPC/MacのPCDJソフトにも対応しています。

もともとDJアプリの「 djay 2」と連携することを念頭においた設計になっているためか、上部のほうにドラムパッドがあったり、レイアウトが国内メーカーのものとはちょっと違いますね。

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MIXON 4(Reloop)

Mixon4はReloopの中盤クラス向けコントローラー。Beatpadもそうですが、こちらもiPadが置きやすい設計になっているのは使いやすいです。

シンプルなBeatpadと違い、エフェクトコントロール用のノブもついていて、よりハイレベルなDJパフォーマンスが可能。

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DJ Control WAVE(Hercules)

オールインワン型の変化球として最後に紹介したいのがHercules社のDJ Control WAVE。ここにはテキストが入ります。こちらはなんとワイヤレスでの接続が可能なモデルになってます。

Reloopのモデルよりも更にiPadとの連携がしやすいような筐体になっているのと、なんつっても薄い!持ち運びだけを考えれば、DJ Control WAVEはとても便利なので、友達の部屋に持参して盛り上がるとか、結婚式の2次会でDJやるとかのレベルであればピッタリ。

なおこちらのモデルは「DJUCED」というDJアプリ対応のコントローラーになっているので、購入の際は間違えないようにご注意ください。

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ミキサー型のDJコントローラー

お次はミキサー型のシンプルなコントローラー。

TRAKTOR KONTROL Z1(NI)

Traktor Kontrol Z1はNative Instrumentsの「ミキサーコントロール」に特化したコントローラー。ミキサー部分しかないので、とてもスリムなつくりになっています。Traktor DJアプリでも使えるし、もちろんPC/MacでTraktorソフトをコントロールすることも可能。

Kontrol Z1はミキサー部しかないため、音の再生やキュー出しなどはiPadかiPhoneでやるか、もしくは「Kontrol X1 MK2」のような別のコントローラーでやらなければなりません。

ただし大きなDJミキサーやオールインワン型のDJコントローラーは片付けるのが面倒なことを踏まえると、Z1をミキサーに、X1をキュー出しやエフェクトのコントロールに、といった使い方は便利かも。

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MIXTOUR(Reloop)

Reloopからもミキサー型のコントローラーは出ています。上のKontrol Z1よりもノブやパッドが多いのが特徴。このMIXTOURは、同じくReloopから発売されているRMX-60というDJミキサーとともに、2017年のDJ TECH AWARDSを獲得しています。

MIXTOURはこれ一台で完全にDJアプリやPCDJソフトをコントロールできるようにすることを目指したモデル。アプリは後述する「djay 2」に対応しているモデルです。

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iPhoneやiPadでDJをするにはアプリが必要

まず最初にもってないといけない、「DJ」アプリの紹介から。iPhoneやiPadでDJをやるには、本来アプリからよりも、使いたいコントローラーから選んでいくほうが理想。ただし、対応するアプリの特徴を頭に入れておいたほうが、DJコントローラー選びをするときに便利です。

Traktor DJ

Traktor DJは、Native Instruments社からリリースされているiPhone/iPadアプリ。さすが本業でソフトを使っているだけあり、PC/Mac版とほぼ同等と言っても良いレベルのアプリに仕上がっています。

ハウスやテクノ、EDMといったダンスミュージックに強いTraktorは、エフェクトやパフォーマンス中のスライス機能などが豊富。ただし、このアプリそもそもDJコントローラーを使う前提で開発したふしもあり、iPhoneやiPad単体で使うにはかなりのスキルが要るのではないかと思われます。Traktor派のDJとしてはオススメしたいアプリ。公式サイトはこちら(Traktor : iOS用Traktor : Traktor DJ)。

iPhone用のTraktor DJ iPad用のTraktor DJ

 

djay 2

コントローラーを持っていない方でDJアプリだけ持ってるっていう方は、こちらのアプリのほうが馴染みがあるかもしれません。Algoriddim社のdjay2。自社でコントローラーを作っていないので、いろんなDJ機材メーカーが対応コントローラーを出しています。

djay 2の強みはなんといっても敷居の低さ。これまでDJなんてやったことない!というひとでも、割とすんなり始められるので、初心者にもピッタリなアプリになっています。裏返すなら、そこそこのパフォーマンスはこれで十分だけど、高度なプレイはちょっとやりにくい。また敷居の低さというポイントで挙げるなら、Spotifyにも対応しているため、手元にDJ用の楽曲がそんなに無い!っていう初心者DJにもピッタリです。公式サイトはこちら(DJ App for iPad – djay by Algoriddim)

iPhone用のdjay 2 iPad用のdjay 2

 

WEDJ

WEDJはPioneer DJのリリースしているDJアプリケーション。

もともとrekordboxというDJソフトを開発しているだけあって、操作性もかなり高いアプリ。対応するコントローラーがPioneer DJのものに限定されがちなので、ややマイナーではありますが、オススメです。公式サイトはこちら(WeDJ Mobile DJ app for iPhone/iPad)

iPhone用のWEDJ iPad用のWEDJ

 

DJUCED

今回紹介するなかでは、一番マイナーかもしれないアプリ「DJUCED」。実はアプリだけでなく、Traktorのようなマルチプラットフォームのなかの、アプリ向けラインナップといったところです。

コントローラーをHerculesから出てる「DJ Control WAVE」にしたいときは、このアプリを使ってください。ワイヤレスでDJコントローラーと接続できるっていうのは、確かに便利そうね。公式サイトはこちら(Djuced – Boost Your Mix)

DJUCED Master DJUCED DAW

 

スマホすら不要の小型モデルも

最近ではiPadすら持ち歩く必要のないコントローラーも発売されていて、オススメ。特にJD SOUNDから出ているGO DJシリーズは国産のDJメーカーがつくっているので、サポートも安心できそう。シンプルでコンパクトな端末はタッチディスプレイを内臓。意外に高機能なエフェクトや普通のDJコントローラーには無い機能が実装されていたりして、面白いです。

MONSTER GODJ

MONSTER GODJは、JDサウンドからリリースされた最初のDJコントローラー。小さなミキサーにスマートフォンが2つついたぐらいの本当にコンパクトな機材。

YouTubeでもレビューがよく上がっているので、操作感なども参考にできます。

こうして確認すると、本当に小さい。MONSTER  GODJは、USB接続でパソコンから楽曲を取り込むか、SDカードに入れてGODJでプレイするスタイルになります。また廉価版のGODJ-Cというモデルも発売されているので、シンプルに音楽を流したい場合はそちらでも良いですね。

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GODJ Plus

GODJ Plusは上のGODJの最新モデル。なんとスピーカー付きで、アウトプットからスピーカーに接続する必要もなくなったというモデル。

スピーカー付きなので、カフェのBGMを流すみたいに、部屋で音楽を流すのにも良さそう。

オートミックス機能もついていて、勝手に曲と曲をつなげてくれるので、スイッチ付けっ放しにして音楽を流し続けるのにもオススメ。

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