国内最大のDJ輩出実績を誇るIII FAITHS DJ SCHOOLさんへのインタビュー企画。
III FAITHS DJ SCHOOL 取材企画 目次
- 渋谷駅近の DJ スクール「III FAITHS DJ SCHOOL」へ1日潜入!
- DJスクール「III FAITHS DJ SCHOOL」で先生からダメ出し貰ってみた
- Ⅲ FAITHS DJ SCHOOL 代表が語る、DJスクール開校までの道のり (1)
- Ⅲ FAITHS DJ SCHOOL 代表が語る、DJスクール開校までの道のり (2) ← この記事
- Ⅲ FAITHS DJ SCHOOL 代表が語る、DJスクール開校までの道のり (3)
- III FAITHS DJ SCHOOLへのインタビュー動画を公開しました
第4段の今回は、DJスクール開校への道のり後編ということで、イケイケDJとして北米8都市ツアーを終え、意気揚々と帰国したら会社が夜逃げしていた・・・というところから現在に至るまでを語っていただきました。
帰国したら会社がまさか夜逃げ、無一文の危機
DJで勝てる!と思って帰国したら会社潰れてたら、焦りますね苦笑
そもそもその頃、なんでロスと日本を行ったり来たりできたかと言うと、先ほどお話していたイベントが結構話題になって、僕はイベントのプロデュース会社に引き抜かれてたんです。その会社では売上が厳しいレストランとかからお金をもらって、パーティーを斡旋する仕事をしてたんです。
1度開催が決定してしまえば、パーティーってレギュラーで入ってくるので、その仕事があったので、結構お金が入ってきてて。で、その仕事があったんで、僕はアメリカに行ったり日本に戻ったりできてたわけなんですね。
イベントプロデューサーみたいな感じですね。羽振りは結構良かったわけですか?
今考えると、信じられないぐらいお金を貰ってたんですけどね笑。で8都市公演とかやって、これからもっと面白くなるぞ!って意気込んで日本に帰ってきたら、会社が潰れちゃってると。夜逃げしてて・・・。正直焦るっていうか、茫然自失ですよね。まだ若かったからお金なんて貰った分使っちゃってて、貯金なんて全然なくて。
夜逃げしてたんですよ・・・。
・・・。
もうお金が入らないっていうことが想像できないぐらい潤ってたんで苦笑、あれヤバイぞ・・・。みたいな。正直焦るっていうか、茫然自失ですよね。まだ若かったからお金なんて貰った分使っちゃってて、貯金なんて全然なくて。
あれ、ヤバイぞこれ・・・と。
どうしよかって考えたときに、究極の3つ選択肢を考えたんですよ。1つ目はロスで仕事をしながらDJすること。向こうだったらアンディーがプロモートしてくれるし、実際アンディーと話したら「ロスに来ればなんとでもなるよ」「親戚が日本食のレストランやってるからそこで働きなよ、紹介してあげようか」とか言われましたね笑。
でもそれってほぼ移住ですよね。
そう、これって帰ってくれないんじゃないかな?って思いますよね。で、もう1つは実家に帰ることだったんですよ。最後は何か別の仕事を探しなが、また行ったり来たりすることを考えようと。
30過ぎてからだったら、結構究極の選択・・・。
実家に帰ることを考えるも・・・母からは意外な回答が
でも普通に、月20万とかの仕事をしてしてロスと日本を行ったり来たりできるわけないじゃないですよね。で、アメリカ行っちゃうかっていう選択肢も考えてはみたんですけど、実際には食べていくのでやっとなんじゃないか?とか、帰って来れなくなるんじゃないか?っていう不安があって・・・。
で、日本で何かやるしかないのか・・・と思って、でももう音楽辞めちゃったら無いなと思ったんんですよね。すごい良い経験をして、ここまで上がってきたのに!!!終わりかよ!!!と思ったんですよ。
で、親に電話してみたんです。
どんな反応だったんでしょう?
母からはよく、音楽なんか辞めて戻ってこっちで働きなさいって言われてて。ただ、そんとき電話したら、母親のリアクションがちょっと違ってて。
うーんでも何か、あなた鳥取に帰ってきて何やるの?って言われたんですよ。
で、「もう一回最後に何かやってみたら?お母さんのへそくり45万円を振り込んであげるから、それで何ができるか考えなさい」って言われたんですよ笑。
まさかの超イイ話じゃないですか。
でも45万ですからね笑!
東京都心なら限界までもって、2~3ヶ月・・・ですね。
45万円かぁ〜とか思って、でもちゃんと振り込まれてて・・・。どうしようと思ったときに思いついたのがDJスクールだったんですよ。
ひょんなことからスタートしたDJスクール
それはもともとDJを教える機会とかがあって、「これはイケるかも!」みたいなアテはあったんでしょうか?こういうのが増えるだろうなとか。
いや、正直一切無かったですね。
本当に苦しんだ会心の一撃がDJスクールっていうアイデアだったと。
まあでも実際、日本のDJシーンと海外で実際に見ていたDJの大きな違いを感じてはいたんですよ。やっぱりその、スター性というか。海外のDJさんの新しく出てくるひとたちって、今までのDJと違った感じだったんですよね。バンド的な感じというか、エンターテイナーとしてのDJという感じ。
何かこう、いままでのDJとは違うカタチのものを、同志としてつくっていたいというのはあったんですよね。仲間というかシーンに対するものとして。で、こうなったからにはやるしかないなと思って、8畳の自宅からDJスクールをスタートさせました。
それは自室で、ほぼマンツーマンという感じで?
はい。45万のうちからYahoo!オークションで安いDJ機材を買って、2台でレッスンをスタートさせましたね。
最初の生徒さんってどうやって集めたんですか??
いや〜これもね苦労があったんですよね。次の月からお金が無くなるかもしれませんから、僕も必死でそれっぽいフライヤーをつくって、渋谷のクラブに行って撒くところから始めました。当時はDJスクールなんか無くって、当たるかどうかも分からなかったんですが、まずはクラブだろうと。
最初のフライヤー何人ぐらい来たんでしょうか?
ゼロですね。全部すぐ捨てられました。
!!!
で、これじゃダメなんじゃないかなって思い始めたんですよ。で、やっぱ切羽詰ってたんで、神経が研ぎ澄まされてたのか、「そもそもDJになりたいひとってクラブにいるひととは限らない」っていうのをそのとき閃いたんですよね。
あ〜なるほど確かにそうですね。DJになってるひとって、モテてクラブに出入りしたいとか、DJブースに入ってみたいとかそういう不純な動機ですよねそもそも。
要はクラブに行けてないひとに、ワンチャンあるかもよっていうのが「DJになること」なわけです。クラブに行けないとか、気軽に行く理由がないっていう人たちがクラブに行くには「DJをやれば我が物顔でクラブに入れるんじゃないか?」っていう。そこのニーズに気付いたんですよ。
すごい分かります笑
その失敗から学んで、インターネットに集中しようと思いましたね。残りのお金でホームページをつくって、mixiとアメブロの広告にあとは全額ぶ突っ込んだんですよ。そしたら生徒がついに来ました。これが第一期生。
確かに友達とよく話すんですけど、というか僕がそうなんですけど、クラブに月に何回も通うほどお金持ってないし、ただDJになったわワンチャンモテるんじゃないか?みたいなそういう発想でスタートするひとは多そうですね。
DJブースって高いところにあるし、ちょっと偉い感じしますもんね。クラブ内のヒエラルヒーでは笑
だからうちのスクールも、90%以上はクラブに怖くていけないけど行ってみたいとか、そのシーンに興味があるとか、そういうところから入ってくる子が多いですね。いまからバンドやるよりDJですよね、みたいな感じ。
なるほど無茶苦茶面白いですね。今の話だけでラジオ番組録れそうです笑
笑
第一期生は確かアメブロから来ましたね。人生を救ってもらいました笑。
これからのDJシーンをつくるために
いや〜最高です。話がドラマみたいですね笑。
笑
先ほど生徒さんが談笑していたのを見ていて感じましたが、スクール自体がコミュニティのように機能しているのも素敵ですね。先ほどのお話の延長線でいうと、ここで音楽仲間を見つけることもできるし、渋谷ってやっぱクラブ激戦区だから、そのまま遊びに行くこともできますし。DJスクールで、DJのテクニックもそうだけど、音楽そのものの楽しみ方を教えてもらえそうな感じ。
それは結構こだわっていたところでもあって、クラブよりもっとカフェっていうか、気軽にDJを始められるんだっていうことを感じてもらえる場所にしたかったんですよね。
あと変な慣習も一切無し。クラブによっては年功序列とかギャラ出ないとかよく聞くじゃないですか。僕らのDJスクールでは、スクール主宰に加えて講師陣もパーティーをもってるので、月に10本ぐらいはレギュラーでDJを斡旋できる環境も整えてるんです。積極的に出演してもらってるのはもちろん、ギャラがちゃんと貰えるものもあります。
素晴らしい!僕、高校の頃からDJやってるんですけど、クラブによってはあからさまに「練習させてやってんだぞ」みたいなスタンスのイベントなんかもあったりしますけど笑。
そうそうあるんですよね。最近は僕らからそういうのは撲滅させようと思ってて。
そうですよね、あれDJカルチャーに良くないですよね。
結構ツッコミ入れますね。バーテンには給料払ってますよね?みたいな。DJもそれと一緒なんですよって。イベント中はスタッフですから、そこの拘束時間は労働時間ですから、ちゃんと認識してもらって報酬をもらうべきだと言ってます。
僕の友達はバンド派でしたけど、ライブハウスとかのチケット自腹で買って人集めないといけない感じとか、そういうのに比べるとすごいクリーンになってきてますね。
というわけでDJスクール開設への道のりはここまで。次回はインタビューの完結編として、DJに向いている生徒さんや、これからのDJシーンについて熱く語ってもらう予定です!
III FAITHS DJ SCHOOLの体験レッスンはこちら
変にクラブに媚びないというのは素晴らしいですよね。今、クラブに通っているわけではないひとも含めて、音楽を楽しみながら学んでいくことを念頭に置いているからこその発言なのかもしれません。
音楽友達をつくってみたい!という動機でも全然OKなDJスクール、III FAITHS DJ SCHOOLは、渋谷だけでなく日本全国に分校があるので、DJになりたい!という方は是非チェックしてみてください。