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「オランダの光」という好きな逸話がある。

広大な湖や干拓地が広がるオランダの土地では、大気中の水蒸気が独自の気候と光の反射を生み出していて、そこに住む人々に独特の色彩感覚を与えるのだそう。そうしたオランダの大気は、フェルメールやレンブラントのような歴史的な画家にインスピレーションを与えたと言われています。

関西に住んでいた頃に見た瀬戸内海の空はモヤのかかったような薄い水色で、とても綺麗だなあとよく思っていたし、それもおそらく海から蒸発する水蒸気が関係しているんでしょう。光が拡散すると色がボヤけて白く薄くなっていくのかもしれません。

そんな空気と空の話で、死ぬまでに見に行ってみたいなと思っていたのが、「八ヶ岳ブルー」です。山梨から長野に至る八ヶ岳連峰周辺では、北川の斜面で湿った水分が落ちて乾いた空気が中央高原に流れ込み、晴れ渡った濃紺のスカイブルーが現れる日があるんだそう。蓼科のあたりは冬になるとパウダースノーが降り積もるスキーの名所としても知られているので、この八ヶ岳ブルーというのも多分本当なんだろうと思う。

という話を、初めて富士山に登った10年以上前から聞いていて、いつか行ってみたいなと思っていたわけなんだけれども、ついに北横岳をピークハントしてきました。雪山登山は道具や知識が求められるので、冬はずっと低山ばかりでしたが、ついに登れて感無量です。

そして、天候にも恵まれ、この空。

北横岳南峰からの眺め

当日の早朝は-10°ぐらいあって、山頂ヤバそうだなと心配していましたが、陽が昇ってくると雲がなくなり登っていることもあって、薄手のフリースどんどん蒸し暑く・・・。天気も良くてハードシェルを着ていると汗をかいてしまうと思って、途中で脱ぎました。道中一緒になった方々と、「今日、無茶苦茶暑いですね」と声をかけ合いながら登っていました。

北八ヶ岳ロープウェイ 山頂駅が見えます

今回チャレンジしてみた北横岳は北八ヶ岳ロープウェイが有名で、山麓駅(標高1,771m)から山頂駅(同2,237m)までの高低差466mを一気にショートカットすることができます。乗車するのは登山客以外にも、スノースポーツを楽しむ人たちもかなりいました。

山頂駅でアイゼンを装着して早速登山開始。登り始めに少しキツイ登りがあって、駅に向かって振り返るとすぐに絶景を見ることができます。

ひらけたエリアに出て少し歩くと、急登の続く針葉樹林帯に入っていって、北横岳ヒュッテを抜けると南峰に到着。撮影しながらなので、そこまで早くはありませんが、1時間少しで山頂まで到着することができました。

登り中は汗を感じるほど天気が良かったですが、山頂まで出ると風が強く、また風自体がかなり冷たいのでハードシェルを再度着用。気温自体は山頂付近で-10°ぐらいなので、立ち止まっているとグングン指先が冷たくなってくるぐらいにはやはり寒かったです。

とはいえ山頂からの眺めは最高。特に南側を望む空がとても濃い。これが八ヶ岳ブルーかと感動していたら、一緒に登って来た他の登山パーティーも皆口々に、「今日は本当に良い天気で良かった」と感動してました。

前日に宿泊した宿も露天風呂があったりしてとても満足した旅でしたが、雪山の前日~当日の段取りなどはまだ工夫の余地がありそう。特にパッキングはもっと工夫できそうなので、今持っている使わなさそうなバッグやウェアは売ってしまって、揃え直しても良いかなとか、帰りながら一人反省会をしたりしてみました。そのうちYouTubeにも動画を上げてみたいなと思います。

八ヶ岳周辺は東京からだと特急あずさで簡単に行けるのも良かった。コロナのオミクロン株が収まったら、次もロープウェイでショートカットできる甲斐駒ヶ岳あたりに行ってみたいなと思っています。

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