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結論から書くと、La SportivaのTHEORYというクライミングシューズを買ってみました。新しい道具を使うのは気持ちが良い。

クライミングシューズは、普通に使っていれば1~2年ぐらいでソールが摩耗してくるので、リソール(ソールを貼り替えること)するか買い替える必要があるわけですが、ここ2年ぐらいコロナ禍でジムに行ってなかったので、かなり長期間シューズを放置していました。ここ1ヶ月ぐらい久々にジムでボルダリングを再開してみたら、登山靴と同じく窮屈に…。過去にはクライミングシューズの伸ばし方を研究してみたりもしましたが、シューズ自体が劣化してそうだなと感じたので、思い切ってEU46とひと回り大きなサイズへ買い替えてみました。
ビッグサイズ難民のシューズの探し方
足のサイズが大きい自分は、普段から靴を買うのが面倒で困りがち。ZOZOMATや店舗の計測器で計ると僕の足は29cmぐらいなのですが、ちょっと余裕を持たせて29.5cmや30cmのスニーカーを買おうとすると、途端に店舗の在庫はないケースが多くなるので、大抵は通販で購入することが多いです。さらに書くと、特に登山靴やクライミングシューズを買おうとすると、大抵は安価なエントリーモデルか、結構上級者向けのスペックのものしかサイズ展開がないケースも多い。

28cm以上の大きなサイズになってくると、同じく足のサイズが大きいひと同士の在庫の奪い合いになることがほとんどなので、「そろそろシューズ買い替えなきゃな〜」と思っているときに在庫を見つけたら速攻買う、ぐらいの気合いでいつも買い物をするようにしています。
普段靴のサイズ、登山靴のサイズ、クライミングシューズのサイズ
普段靴と登山靴、クライミングシューズのサイズ選びの違い
ランニングシューズにはランニングシューズのサイズフィッティングがあるように、登山靴やクラインミングシューズにも、実は独特な選び方あるので参考までに紹介しておきます。
登山靴は足のサイズピッタリのものを選んでしまうと、下りでつま先を圧迫してしまうので、一般的に1cmぐらい大きなサイズのシューズを買うのが普通です。先般購入した3シーズン用の登山靴も30cmぐらいのもの(EU47.5)を購入しました。
一方でクライミングシューズは逆。クライミングをするときはホールドや岩に乗り込むために、バレエのトゥシューズのように足のつま先を折りたたんで、ピッタリフィットした履き方をする必要があります。そのため、クライミングシューズはギチギチに小さいシューズを選ぶことが多く、これを「サイズを攻める」という言い方で表現するひともいたりします。
普段履いているスニーカー、登山靴のサイズあれこれ
普段履いているスニーカーはadidasのスタンスミスとNIKEのAIR FORCE 1。それぞれ29cmと29.5cm。登山靴は1cm余裕をとって30cmぐらいのものを選んでいます。数年前に買ったThe North Faceはサイズが小さくなっているので、いずれも処分予定です。
■足のサイズ
左足:28.9cm / 右足:29.0cm
■普段のスニーカー
NIKE AIRFORCE1:US11.5 – UK10.5 – EUR45.5 – 29.5cm
adidas STAN SMITH:US11- UK10.5 – EU45 1/3 – 29.0cm
■現在の登山靴
LA SPORTIVA AEQUILIBRIUM LT GTX®:EU47.5 – 30.1cm
TheNorthFace VERTO S4K ICE GTX:US11.5 – UK10.5 – EU45 – 29.5cm ※下り坂でつま先が当たる
TheNorthFace VERTO S6K GLACIER GTX:US11.5 – UK10.5 – EU45 – 29.5cm ※下り坂でつま先が当たる
大きなサイズは試し履きができないこともあるので、参考にしてもらえると嬉しいです。
歴代のクライミングシューズとサイズ
過去に履いてきたクライミングシューズを一応紹介しておくと、初代はevolvのDEFY(デファイ)というエントリー向けモデル。サイズは確かUS10.5(28.5cm)。エントリー向けということもあって、フラットなソールで脱レンタルシューズにはおすすめな一足でした。
2足目がLa SportivaのMIURA VS。もともとシューレースで出ているMIURAのベルクロ(マジックテープ)モデルになります。デファイのベルクロがすごく使いやすかったので、2足目もベルクロにしようと思って購入。サイズはEU44。換算でUS10.5に相当すると書いてあったので、何の疑いもなくこのサイズにしたわけですが、かなり小さく失敗。なので、冒頭で紹介したようにクライミングシューズの伸ばし方を研究して、無理やり足にフィットさせました。サイズが合ってしまえば、履き心地としては最高。つま先が下に向いているダウントウ形状ではありますが、ソール全体が一体成型されているので、小さなホールドでも乗り込みやすくて気に入っていました。
3足目はSCARPAというブランドのINSTINCT(インスティンクト)。2足目の失敗を糧にサイズはEU44.5とワンサイズ上を選んでピッタリフィット。MIURAと違ってつま先と踵のソールが分かれているので、ヒールフックなど一段上の技術を使うようになってから、このシューズが活躍していました。
“THEORY”は屋内ボルダリングに最適化されたシューズ

とうわけで肝心のTHEORYについて早速レビュー。過去に購入したクライミングシューズがかなりキツくなっていたので、思い切ってEU46にしてみました。公式のサイズ表に記載がありませんでしたが、おそらく29.1cmぐらい。結果としてはサイズもちょうど良く大満足。
ちなみに、EU46というのは国内に輸入されている最も大きなサイズで、これ以上大きなサイズは無いそうなので、もっと足が大きいよという方は、個人輸入するしかなさそうです(ただし、TREKKINNでは日本向け発送もできなくなっている模様なのでご注意を)。
VIBRAMソールはXS EDGEよりも粘りのあるXS-GRIP2
これまで購入してきたクライミングシューズとの大きな違いはソール。ミウラーVSやインスティンクトのソールは「XS EDGE」と呼ばれるソールで、かなり硬く、小さい岩場にも全体重をかけて乗り込むことができました。今回のTHEORYに使われているソールは「XS-GRIP2」というもの。触った瞬間に分かりますが、柔らかいわけではないですが、なんというか粘り気みたいなものがあるソール。エッジングよりもグリップ感の強いソールになっています。
極小ホールドに乗るときは、ちょっと慣れと気合いが必要でしたが、スラブ壁やオーバーハング(手前側に傾斜のある壁のこと)壁では、しっかりと足をひっかけておくことができて、足の安定感はかなり良かったですね。
足裏は自由度が高い

MIURA VSはつま先からヒールまで一体成型されたソールだったこともあって、荷重はかけやすかったものの、逆に足裏を動かすことがちょっと難しい場面もありました。今回のTHEORYはその点、つま先とヒールがインスティンクトのように分かれているので、足をたくさん捌く必要のある課題ではとても使いやすい。
トウラバー×通気性の高いアッパー素材
ジム向けに開発されたということもあって、つま先や両サイドにもラバーがあって、これがランジやサイドフックにとても便利。トウラバーが覆ってしまっているために、蒸れやすいという課題は通気性の良さそうな素材を使うことで解決を図っているようです。


僕はクライミング用の薄いソックスを履いて登るタイプなので、あまり気にはしてませんが、裸足で履くと結構臭いがキツくなるシューズもあるので、こういう配慮は嬉しいですね。
シャンクはおそらく合成樹脂

ダウントゥの形状を保つための機能として「P3 SYSTEM」というのがスポルティバのシューズにはあるのですが、これはMIURA VSにもあったもので、多分シューズ内部のシャンク(芯)が合成樹脂でできているということかなと思います。
実際履いてみると、土踏まずにソールがない分自由度は高い一方で、自然とつま先が下がる形状を保持してくれる感覚は結構ありました。
スラブやハンガーフックでの威力を期待
クライミングシューズ選びとなると、登山靴と同様で選択肢がなかなか無いわけですが、結果としてはかなり満足。特に、これまで硬いソールのシューズを履いてきたので、「VIBRAM XS-GRIP2」独特の粘りがちょっと新鮮。これまで傾斜のある壁は敬遠しがちでしたが、今後が楽しみになりそうな一足です。
1点不安な部分を書くとしたら、極小の足場に乗り込む際は足先に結構負担がかかるので、難易度の高い垂壁とかだと、MIURA VSや持っている以前バージョンのインスティンクトのような「VIBRAM XS EDGE」のソールを使ったシューズのほうが分があるのかなと。MIURA VSはもう履けないので処分予定ですが、インスティンクトはリソールしてみて、使えそうなら今回のTHEORYと使い分けていこうかなあと考えています。
最後に、クライミングシューズを買おうとしている方に注意事項。クライミングシューズはずっと履いていると蒸れるので、使い終わったらかならず陰干しして乾燥するように。僕の場合はシューズが臭くなるのが嫌なので、使う前にグランズレメディを入れて対策してます。たまーに、ものすごく臭うシューズを使ってる人もいたりして、ロッカールームで敬遠されるのでご注意ください。
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