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先日、山行中に防水のGORE-TEXパンツの裾をアイゼンで破ってしまい、穴が空いたのでリペアしてみました。結論から書くと失敗したので、これからリペア作業をやろうと思っている方はぜひ参考にしてみてください。

TheNorthFaceの名品雪山パンツ“AMA DABLAM PANT”

スタッフも長年愛用するノースの傑作パンツ

今回リペアを試みたのがこのAMA DABLAM PANT(NP61306)。冬季登攀用のパンツとして売られていて、雪山にアタックしたいと思っていた当時「一番良いものを買って長く使おう」と思って購入しました。買ったのはかれこれ7~8年前なのですが、当時4万円ぐらいしており、なけなしのボーナスで買った記憶があります。

ショップでスタッフさんに聞いたところ、当時は社割で購入するスタッフも多かったらしく、社内では「雪山パンツの名作」とまで言われていたそうです。

ゲイター、ベンチレーション付きでポケットも機能的

雪山向けのパンツなので、3層のGORE-TEX素材で若干のストレッチも効いてかなり履きやすい。雪山だと足を上げるのがかなり億劫になるので、ストレッチの効かないレインウェアと比べて抜群の歩きやすさです。

また簡易なゲイターが内側についているので、シューズに雪が入りにくく、アイゼンを引っ掛けてもある程度までは耐えられるように裾の内側は強度の高い素材が使われています。

個人的に嬉しいのはポケット。雪山向けのGORE-TEXパンツってポケットが無い場合も多いんですが、止水ジッパーによるポケットがついていて、携帯電話も安心して入れておけます。さらに両サイドにベンチレーションジッパーがついているので、登山中にオーバーパンツとして履く際も脱ぎ着がしやすいつくり。

僕が雪山を上りに行く際は、基本的には中厚手のタイツを履いた上から、このアマダブラムパンツを履くだけ。保温性は無いのですが、GORE-TEX素材なので防風性はバッチリでタイツを履いていれば-10℃ぐらいまでは全然問題ありませんでした。よくここまでもってくれて、ありがとう。

今回のリペア部分について

雪山パンツはアイゼンを引っかけて破れやすい

というわけで、長年活躍してくれたこのパンツですが、先日の山行でアイゼンを引っ掛けて破れてしまいました。

雪山、特にトレースとパウダースノーが混在するルートだと足をとられることが稀にあって、足を出す方向を間違えるとアイゼンの爪をズボンにひっかけてしまうことがあります。あっ!と思ったら時すでに遅し、強度の弱い部分に穴が開いてしまった後でした。

切り傷というよりは、爪で抉ってしまったので、舌を出すような穴一歩手間ぐらいの感じ。

けっこう凹んだのですが、正直この程度なら許容範囲内というか、ハードシェルジャケットを盛大に破ったこともある身としては、「これで4万のパンツ買い直すのも癪だなぁ」とは思います。

というわけでリペア準備開始

新しいパンツを買い直すのはもったいないので、リペアキットを購入して修理しようと思い早速mont-bellへ。

購入したのは2種類。左側は外側を覆うシール式の透明なシート、右側は内側からアイロンで圧着して貼り付けるシート。おそらく右のものはシームテープとかと同じ原理ですね。

自分は天気が微妙なときは山へ行かないので、登山中にリペアキットを持ち歩くことがなく、なんだかんだで初めて買いました。

GORE-TEXリペアの方法

外側にシール式のリペアシートを貼り付ける

本来外側は縫い付けたりして穴を塞ぐらしいのですが、今回はえぐれてしまっているので綺麗に縫えそうにないなと思い、外側にはリペアシートを貼る計画。袋から取り出すと、一枚のシートになっていて、これを破れている箇所のサイズに合わせて切り取って貼る流れになります。

角が尖っていると剥がれやすいとのことなので、丸く切り取って良い感じに。このシートはキズパワーパッドのような感じで、本当に上から貼るだけなので簡単でした。

実際に貼ってみると本当に簡単。写真だとかなり白い感じになってますが、光を反射しているので、実際には半透明ぐらいな感じです。

破れている部分の繊維が結構ほつれていたので、これで大丈夫。シート自体はかなり粘着力が強くて洗っても剥がれなさそうです。

裏からパーマネントリペアシートを圧着

表だけでも十分そうですが、念の為GORE-TEX素材のシートを裏側からも貼り付け。先ほどのシートと同様に、使いたいサイズを切り取ります。このシートはシール式ではな無いので、台紙はありません。

説明書きで指定されている通り、アイロンで温めながら圧着していきます。裾の構造がごちゃごちゃした部分だったので、少々手こずりましたが無事完了。

パッと見はこれで修理完了したっぽい感じ。と思いきや、衝撃の事実を発見してしまいます。

リペアの順序に要注意!

シール式のリペアシートはアイロンの熱で溶けるぞ!

さ、完了したし片付けよう、と思って持ち上げた瞬間「ベリッ」っと嫌な音が…恐るおそる確認してみると、表側に貼り付けたリペアシートが溶けていました。

正直ショックで膝から崩れ落ちました。

もうこうなると無理というか、一応再度アイロンをかけて綺麗に剥がせないかとか、ドライヤーを当ててゆっくり溶かせるかとか試したんですが、悪化する一方でもう無理だったわけです。

GORE-TEXウェアをリペアする際はアイロン圧着を先に

考えてみれば当然なわけですが、表に貼ったシートはポリウレタン素材で熱に無茶苦茶弱い。なのでリペアする順序としては①先に裏側にパーマネントリペアシートをアイロンで貼り付け→②表にリペアシートを貼る、が正しい順番だったわけです。

結局Goldwinのリペアを依頼する羽目に

こうなってしまった以上、自分ではどうにもならないので、結局ゴールドウィンさんに修理に出すことにしました。

ウェブサイトから確認してみると、該当部分の写真を撮影してリペア依頼から申請すれば、実際に店頭に行かなくても補修してもらえそう。早速申し込みをしてみたので、修理費用などが分かり次第、続報を書こうかなと思っています。

おそらくだけど、この部分丸ごと生地を切り取って、代用生地を縫い付けて裏側をシームテープで固定みたいな感じかなとは想像していますが、補修部分がアイゼンガードとの切り返し部分なので、結構ややこしい修理になったりして高額にならないか不安です…

GORE-TEXウェアを自分で修理する際は、皆様くれぐれもお気をつけください。

 

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